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パワハラ防止法対応の就業規則、見直しのポイントと実践策を解説

2025.09.13 スタッフブログ

「パワハラ防止法が施行されたけど、就業規則の見直しが進んでいない」「具体的に何を盛り込めばよいのかわからない」「従業員からの相談対応に不安がある」——多くの中小企業の経営者や総務担当者が抱える悩みです。

これらの問題の背景には、法改正の内容や対応方法の理解不足、既存の就業規則が最新の法令に適合していないことが挙げられます。

本記事では、大阪難波にある社会保険労務士事務所が、パワハラ防止法に対応した就業規則の見直しポイントと実践的な対応策を解説します。全国・オンライン対応OK!

パワハラ防止法と就業規則の関係性

2020年6月に施行された「労働施策総合推進法」(通称:パワハラ防止法)は、職場におけるパワーハラスメントの防止措置を企業に義務付けています。中小企業においても2022年4月から適用され、すべての企業が対応を求められています。

就業規則は、企業と従業員との間のルールを定める重要な文書です。パワハラ防止法に対応するためには、就業規則にハラスメントの定義、禁止事項、相談窓口、懲戒処分の内容などを明記する必要があります。

パワハラの定義と6類型

厚生労働省は、パワーハラスメントを以下の6つに分類しています:

  1. 身体的な攻撃(例:殴る、蹴る)
  2. 精神的な攻撃(例:侮辱、暴言)
  3. 人間関係からの切り離し(例:無視、隔離)
  4. 過大な要求(例:達成不可能なノルマ)
  5. 過小な要求(例:能力に見合わない単純作業のみを命じる)
  6. 個の侵害(例:私生活への過度な干渉)

これらの行為を防止するため、就業規則に具体的な禁止事項を明記することが重要です。

就業規則に盛り込むべき内容

パワハラ防止法に対応した就業規則には、以下の項目を含めることが推奨されます:

  • パワハラの定義と禁止事項
  • 相談窓口の設置と対応手順
  • 懲戒処分の種類と適用基準
  • 再発防止策と教育研修の実施
  • 相談者・被害者のプライバシー保護

これらを明確にすることで、従業員が安心して働ける職場環境を整備できます。

パワハラ防止のための具体的なアクション

  1. 就業規則の見直しと明文化

    パワハラの定義や禁止事項を明文化し、従業員に周知することで、未然防止につながります。

  2. 相談窓口の設置と対応体制の整備

    社内外に相談窓口を設置し、迅速かつ適切な対応ができる体制を整えましょう。

  3. 定期的な研修の実施

    管理職や従業員向けにパワハラ防止の研修を定期的に行い、意識の向上を図ります。

  4. アンケート調査の実施

    職場のハラスメント状況を把握するため、定期的に従業員アンケートを実施しましょう。

  5. 懲戒処分の基準の明確化

    パワハラ行為に対する懲戒処分の基準を明確にし、公平な対応を行います。

  6. 再発防止策の策定

    パワハラが発生した場合、原因分析を行い、再発防止策を策定・実施します。

  7. プライバシー保護の徹底

    相談者や被害者のプライバシーを保護し、安心して相談できる環境を整えます。

  8. 外部専門家との連携

    社会保険労務士や弁護士など、外部の専門家と連携し、適切な対応を行いましょう。

よくある質問とその回答

Q. パワハラ防止法に対応した就業規則の作成は義務ですか?
A. はい、すべての企業に対してパワハラ防止措置が義務付けられており、就業規則の整備が求められます。
Q. 相談窓口は社内に設置する必要がありますか?
A. 社内外どちらでも構いませんが、従業員が安心して相談できる体制を整えることが重要です。
Q. パワハラの定義が曖昧で、どこまでが指導でどこからがパワハラか判断が難しいです。
A. 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動がパワハラとされます。具体的な事例を就業規則に明記し、研修で周知することが効果的です。
Q. 就業規則の見直しを外部に依頼するメリットは何ですか?
A. 法令遵守の観点から、専門家の知見を取り入れることで、リスクを最小限に抑えた就業規則の整備が可能になります。

まとめ

パワハラ防止法の施行に伴い、就業規則の見直しと適切な対応が求められています。具体的な禁止事項の明記、相談窓口の設置、懲戒処分の基準の明確化など、実効性のある対策を講じることが重要です。

従業員が安心して働ける職場環境を整備するため、専門家の支援を活用しながら、就業規則の整備と運用を進めていきましょう。

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