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【社内ルールブックとは?】就業規則とどう違う?作成の目的・内容・活用法を社労士が解説

2025.07.17 社労士コラム

「社内ルールブックって必要?」「就業規則があれば十分じゃないの?」「どんな内容を盛り込むべき?」——大阪・東京・名古屋・福岡などの企業で、職場のルールづくりや人事制度の整備を検討する中小企業の経営者・総務担当者が抱くのが、この“社内ルールブック”に関する疑問です。

導入:こんな“モヤモヤ”ありませんか?

  • 「新入社員に会社のルールをどう説明したらいいか分からない…」
  • 「就業規則が法律っぽくて、現場に浸透していない」
  • 「社内のマナー・文化・手順がバラバラで、トラブルが起きやすい」

そんなときに活用したいのが、「社内ルールブック」。これは、会社の行動指針やルール、運用マニュアルなどをわかりやすくまとめた“社内向けガイドブック”です。

この記事では、就業規則との違いや、ルールブックに記載すべき内容、作成のポイント、企業事例などを社会保険労務士の視点から解説します。

社内ルールブックとは?就業規則との違い

■ 定義:
「社内ルールブック」とは、就業規則・社内規程・業務マニュアル・企業文化などを、社員向けに簡潔・明瞭にまとめた冊子やデジタル資料のこと。

■ 就業規則との違い:

項目 就業規則 社内ルールブック
法的効力 労働基準法に基づく(義務) 任意の社内資料
記載内容 労働条件、服務規律、罰則など 行動指針、マナー、文化、手順など
表現 形式的・条文化 わかりやすくカジュアル
主な目的 法令順守・労使関係の明文化 組織文化の浸透・定着

つまり、ルールブックは「現場での実践・理解」を助ける補足資料。就業規則を“法律”、ルールブックを“ハンドブック”と捉えると分かりやすいです。

社内ルールブックに入れるべき8つの項目

  • 1. 会社の理念・ビジョン
    社風・価値観・大切にしている考え方を共有し、社員の方向性を揃える
  • 2. 就業時間・休憩・残業の運用ルール
    フレックスタイムやDXツール(勤怠管理システム)の使い方も含める
  • 3. 服装・マナー・コミュニケーション
    社内外での対応基準、電話・メールのルールなど。福岡の企業ではイラスト付きで可視化
  • 4. PC・社内システムの使い方
    勤怠・給与計算・社内チャットなどDXツールの操作手順
  • 5. 経費精算・備品管理のルール
    領収書の提出ルール、稟議フロー、クラウド経費精算システムの操作方法
  • 6. ハラスメント・SNS運用ポリシー
    社内での禁止行為や、SNSでの会社名利用時の注意事項など
  • 7. 休職・育休・時短勤務の申請手順
    社会保険・育休手続きの流れ、総務への連絡窓口を明記
  • 8. よくあるQ&Aや相談窓口
    「困ったときに誰に相談すればいいか」も含めて具体的に記載

Q&A:社内ルールブックに関するよくある疑問

Q. 法的に作成義務はある?
A. ありません。任意の資料ですが、社内トラブル防止や業務効率化には非常に効果的です。

Q. 紙かデジタル、どちらがいい?
A. DX化が進んでいる企業ではGoogleドライブや社内ポータルに掲載し、常に最新版を参照できる形式が主流です。

Q. 社労士は作成サポートしてくれる?
A. はい。顧問契約をしていれば、就業規則との整合性を見ながら内容構成のアドバイスが受けられます。

Q. 他社のルールブックを参考にしてもいい?
A. はい。ただし、業種・企業文化・就業規則との整合性を確認し、安易なコピーは避けましょう。

まとめ:「社内ルールブック」は企業文化を伝える“説明書”

社内ルールブックは、単なる手順書ではなく、会社の考え方や人材育成方針、行動の基準を社員に浸透させる重要なツールです。

大阪・東京・名古屋・福岡の中小企業でも、入社オリエンテーション資料としての活用、就業規則と連動したルール設計、給与計算や手続き業務との統一化を進める事例が増えています。

「うちは人が辞めやすい」「社員がマナーを知らない」と感じる会社こそ、社内ルールブックの整備が最初の一歩になるかもしれません。

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