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【ユースエールとは?】若者採用・助成金・企業イメージを変える“中小企業限定”の国認定制度

2025.07.15 社労士コラム

「ユースエールってよく聞くけど、結局何?」「若手の採用が厳しいけど、何か対策になる?」「認定されるとどんなメリットがあるの?」——大阪・東京・名古屋・福岡など、若年層の人材確保に悩む中小企業からの注目が高まっているのが、厚生労働省の“ユースエール認定制度”です。

導入:「若者が集まる会社」には理由がある?

  • 「若手の応募が極端に少ない…」
  • 「新卒が3年でみんな辞めてしまう」
  • 「採用ブランディングにお金をかけられない」

そんな悩みを解決する手段のひとつが「ユースエール認定制度」。これは若者の採用・育成に積極的な中小企業を、厚労省が“お墨付き”として認定する制度で、採用活動・助成金・企業イメージに大きな効果をもたらします。

この記事では、「ユースエールとは何か?」から「認定の条件」「企業側のメリット」「認定までの手順」までを、社会保険労務士の視点でわかりやすく解説します。

ユースエールとは?制度の概要と対象企業

■ 正式名称:
若者雇用促進法に基づく「ユースエール認定制度」

■ 制度の目的:
若年者の採用・育成に積極的で、労働環境の整った企業を厚生労働省が認定し、優良企業として周知する制度。

■ 対象:
主に中小企業(資本金・従業員数の要件あり)。法人格問わず、製造業・建設業・IT・小売・医療福祉など幅広い業種が対象。

■ 認定の主な要件(2025年現在)

  • 正社員の新卒3年以内離職率が20%以下
  • 月平均所定外労働時間が20時間以内
  • 年次有給休暇の平均取得日数が10日以上
  • 若者の育成方針や実績を公表している
  • 過去2年間に労働関係法令の違反がない

■ 申請先:
所在地の都道府県労働局

ユースエール認定を受ける8つのメリット

  • 1. ハローワークでの求人PRが強化される
    「ユースエール認定企業」として求人票にアイコン付きで表示。若者求職者の目に留まりやすくなります。
  • 2. 採用ブランディングに使える
    認定ロゴの使用が可能。自社サイト・パンフレット・SNSでPRでき、採用イメージが向上。
  • 3. 各種助成金の加点対象になる
    キャリアアップ助成金、トライアル雇用助成金などの審査時に加点される。大阪の介護事業所では計120万円の助成を獲得。
  • 4. 認定企業限定イベントへの参加資格
    若者就職応援フェアなどで優先出展・講演機会を得られる。東京では説明会で注目を集めた実例も。
  • 5. 自治体・地元メディアの支援を受けやすい
    地域の広報紙・商工会議所で「働きやすい企業」として紹介されることも。
  • 6. 金融機関の評価が上がる
    信用金庫・地方銀行での融資・助言において評価項目に。
  • 7. 離職率の低下=コスト削減
    労働時間・休暇管理が整うことで従業員満足度が向上し、早期離職が防げる。
  • 8. SDGs・ESG経営との親和性が高い
    「働きがい」や「教育への投資」の分野で社会的評価にもつながる。

Q&A:ユースエール制度に関するよくある疑問

Q. 大企業や医療法人でも申請できる?
A. 原則として中小企業が対象ですが、医療法人や社会福祉法人などでも資本金・職員数の要件を満たせば可能です。

Q. 一度認定されたらずっと有効?
A. いいえ。有効期間は原則1年で、継続認定のためには毎年実績報告が必要です。

Q. 認定申請の手続きは難しい?
A. 一定の書類準備と就業規則整備が必要ですが、顧問社労士と連携すればスムーズに対応できます。

Q. 助成金と同時に申請できる?
A. はい。むしろ認定後の申請の方が助成金審査で加点されるケースが多いです。

まとめ:「ユースエール」は若者採用時代の“企業認証マーク”

「若手が集まらない」「働きやすい職場づくりが課題」——そうした中小企業にとって、ユースエール認定制度は国からの“安心の証”とも言える制度です。

大阪・東京・名古屋・福岡など、地方の企業でも導入事例が増えており、採用力向上と助成金獲得を両立させる「攻めの制度活用」として注目されています。
まずは、労働時間・有休取得・離職率の現状を見直すことから、認定取得への第一歩を踏み出しましょう。

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