こんにちは。HR BrEdge社会保険労務士法人代表、特定社会保険労務士の渡辺俊一(わたなべとしかず)です。

「うちの会社、祝日が休みじゃないんだけど、これって労働基準法違反じゃないの?」
「就業規則で祝日を休みにしないと書いていいの?」
「祝日に出勤しても割増賃金がつかないと言われた。本当にそうなの?」

祝日に営業している会社で働く従業員の方、また「祝日を出勤日にしようか迷っている」という経営者・人事の方から、こうしたご相談をよくいただきます。

結論からお伝えすると、祝日が休みじゃない会社は、労働基準法違反ではありません。労基法35条が求めているのは「週1回の休日」であって、祝日に休ませる義務までは課していないからです。とはいえ、祝日を出勤日とする場合には、就業規則の書き方や割増賃金の計算で実務の落とし穴がいくつかあります。

この記事では、500社超の顧問先を持つHR BrEdge社会保険労務士法人が、祝日と労働基準法の正しい関係、就業規則 休日の書き方、祝日 出勤で割増になる/ならないケース、祝日休みじゃない業種と年間休日の目安、従業員が「きつい」と感じた時の対応策までを2026年最新情報で網羅的に解説します。経営者・人事担当者の方だけでなく、自社のルールに不安を感じている従業員の方にも参考にしていただける内容です。

祝日が休みじゃないのは労働基準法違反?社労士の結論

まず多くの方が一番気になっている「祝日休みじゃないのは違法か」という点から、社労士としての結論をお伝えします。

結論:労働基準法違反ではない(労基法35条が求めるのは週1日)

労働基準法第35条は「使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」と定めています。つまり、労基法が会社に義務づけているのは「週1回の休日」だけです。祝日に休ませる義務までは課していません。

そのため、土日のうちどちらか1日を休みにして、祝日は出勤日にしている会社でも、労働基準法上の違反にはあたらないのです。

「祝日法」と「労働基準法」は役割が違う

「祝日休みじゃないのって違法では?」という誤解が生まれる背景には、「国民の祝日に関する法律(祝日法)」「労働基準法」を混同してしまっていることがあります。

祝日法は、国民が祝日を「祝い、感謝し、または記念する」ための法律で、行政機関や学校に対しては休業を定めていますが、民間企業に対しては祝日を休日にする義務を課していません

つまり、行政機関の窓口(市役所など)が祝日に閉まっているのは祝日法の効果ですが、民間企業がそれに合わせる義務はないのです。これは厚生労働省の通達(昭和41年7月14日基発739号)でも、祝日を所定休日とするか否かは労使間の協議に委ねられるとされています。

祝日休みじゃない会社の割合と業種

厚生労働省の「就労条件総合調査」などをみると、企業の年間休日数の平均は約110日。完全週休2日制+祝日休みの場合は120日前後となるため、年間休日が110日前後の会社は祝日の一部または全部を出勤日としているケースが多いと考えられます。

業種別に見ると、小売業・宿泊業・飲食サービス業・運輸業・医療福祉業などでは祝日の出勤が一般的です。これらの業種では「祝日こそ営業日」という業態の特性があるため、祝日を出勤日とすることが合理的なのです。

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
「祝日に出勤させたら違法ですよね?」というご相談、毎月のように受けます。実務では、土日休みの感覚が強い方ほど「祝日=休日」と思い込んでおられます。労基法は週1回の休日を確保すれば違法ではないので、まずは自社の就業規則と勤務カレンダーを確認するところから始めましょう。

労働基準法における休日の定義|祝日と休日の違いとは

祝日と休日が違うものだと整理できれば、自社のルールを正しく組み立てることができます。労働基準法 休日 定義の基本を見ていきましょう。

法定休日・所定休日・祝日(法定外)・祝日(法定休日扱い)の違い比較表

法定休日|労働基準法が義務づける週1回の休日

法定休日とは、労働基準法第35条が会社に義務づけている休日のことです。原則は「毎週1回」、ただし変形休日制を採用すれば「4週で4日」でも認められます。

法定休日に労働させる場合は、36協定の締結+労基署への届出が必須で、かつ35%以上の割増賃金を支払う必要があります。法定休日は労基法の根幹なので、ここを誤ると即座に違反となります。

所定休日(会社指定休日)|会社が任意で定める休日

所定休日(または会社指定休日)は、会社が就業規則や勤務カレンダーで「お休みの日」と定めた日のことです。法定休日が「週1日」だけなのに対し、所定休日には上限がありません。

多くの企業では「土曜日と日曜日」を休みとしますが、この場合は日曜日が法定休日/土曜日が所定休日と特定するのが一般的です。所定休日に出勤させても、法定休日ほど厳しいルールは適用されません。

祝日|法定休日でも所定休日でもない第3のカテゴリ

祝日は、祝日法が定める「国民の祝日」のことです。労働基準法上は、祝日が自動的に法定休日になるわけではありません。会社が就業規則でどう定めるかによって、「所定休日」とすることも「出勤日」とすることもできるのです。

つまり、祝日と休日の違いは「法律の出どころが違う」と覚えるとシンプルです。祝日は祝日法、休日は労働基準法。それぞれが別の役割を持っているのです。

休日と休暇の違い

もう一つ混同しやすいのが「休日」と「休暇」の違いです。

  • 休日:もともと労働義務がない日(会社が指定)
  • 休暇:労働義務がある日に「休む権利」を行使する日(年次有給休暇・特別休暇など)

祝日を出勤日とした場合、その日に休みたい従業員は「年次有給休暇」を取得する形になります。休暇は休日と違い、申請して取得するものだという点を押さえておきましょう。

祝日 出勤 割増にならないケース|35%・25%・0%の判定ルール

「祝日 出勤 割増にならない」というワードでお調べの方が多いように、祝日に出勤しても必ずしも割増賃金がつくわけではありません。割増の有無は、その祝日が法定休日か/所定休日か/その週の労働時間が40時間を超えたかで決まります。

祝日 出勤 割増にならない判定フローチャート(35%・25%・0%の分岐)

パターン1:祝日が法定休日扱いの場合 → 35%以上

就業規則で「祝日を法定休日とする」と定めている会社は少数派ですが、もしこの設計をしている場合、その祝日に出勤させたら35%以上の割増賃金が必要です。

法定休日労働は労基法が想定する「最後の砦」を侵食する労働なので、最も高い割増率が課されます。

パターン2:祝日が所定休日で週40時間を超えた場合 → 25%以上

多くの会社では、祝日を「所定休日(または出勤日にしない日)」として扱っています。この祝日に出勤して、その週の総労働時間が法定労働時間(週40時間)を超えた場合は、時間外労働として25%以上の割増賃金が必要です。

パターン3:祝日が出勤日で週40時間以内の場合 → 割増なし

祝日を最初から「出勤日」として勤務カレンダーに組み込んでいる場合、その週の総労働時間が40時間以内であれば、割増賃金は発生しません(通常の賃金のみ)。

これが「祝日 出勤 割増にならない」ケースの正体です。決して企業がズルをしているわけではなく、労基法上は適法です。ただし、就業規則と勤務カレンダーで「祝日が出勤日」であることが明文化されていることが大前提となります。

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
未払い残業代のご相談で「祝日に働いたのに割増が出ない」というご指摘、実務でよく見ます。多くの場合、就業規則で祝日を「出勤日」と定めていれば適法です。ただし、就業規則の不備で「実は祝日が法定休日扱い」だったケースもあるので、まずは規程を点検することをおすすめします。

就業規則 休日の正しい書き方|祝日と会社指定休日の規程化

祝日休みじゃない会社の運用を法的に固めるには、就業規則 休日条項の書き方が肝心です。曖昧な規定はトラブルの元なので、自社の働き方に合わせて明確に文言化しましょう。

就業規則 休日の書き方パターン比較(完全週休2日・土日休・シフト制・変形労働・365日稼働)

パターン1:完全週休2日+祝日休みの場合の規程例

大企業や事務系の会社で多いパターンです。就業規則の例文:

「休日は次のとおりとする。
1. 毎週土曜日及び日曜日
2. 国民の祝日に関する法律に定める休日
3. 年末年始(12月29日から1月3日まで)
4. 法定休日は毎週日曜日とする。」

このパターンでは、祝日も会社の休日として扱う一方、法定休日を日曜日に明示することで、休日出勤時の割増賃金計算を明確化しています。

パターン2:祝日を出勤日とする場合の規程例

小売業・サービス業など、祝日が稼ぎ時となる業態で多いパターンです。例文:

「休日は次のとおりとする。
1. 毎週日曜日(法定休日)
2. 毎月会社が指定する所定休日(年間休日カレンダーによる)
3. 国民の祝日に関する法律に定める日は出勤日とする。ただし、別途、夏季・年末年始等の所定休日を設ける。」

「祝日は出勤日とする」と明文化することで、祝日労働時の割増賃金トラブルを防ぎます。会社指定休日として年間休日カレンダーを設定することで、年間休日数を従業員にも周知できます。

パターン3:シフト制の場合の規程例

365日稼働の小売業・宿泊業・医療介護業などでは、シフト制で休日を回します。例文:

「休日は、4週間ごとに4日以上を会社が指定する。
法定休日は、各週において最後に位置する休日とする。
シフト表は前月20日までに通知する。」

シフト制では「変形休日制(4週4日)」を活用するのが定石です。法定休日を事前に特定しておくことで、後述する「後順ルール」の落とし穴を回避できます。

パターン4:変形労働時間制を組み合わせる場合

飲食業・宿泊業・運輸業など、繁閑差が大きい業態では「1か月単位の変形労働時間制」とシフト制を組み合わせます。就業規則で『1日8時間・週40時間』の枠を超えて勤務させる根拠を明文化し、労使協定の届出も忘れずに行いましょう。

祝日休みじゃない 業種|小売・医療・運輸など主要4業種と割合

そもそもどんな業種で「祝日休みじゃない」運用が一般的なのでしょうか。代表的な4業種を整理しました。

祝日休みじゃない業種の代表4業種(小売・医療介護・運輸・宿泊飲食)の特徴ポイントカード

小売業・サービス業|祝日が最大の稼ぎ時

百貨店・専門店・スーパー・コンビニ・アパレルなど、消費者と直接接する業態では、祝日こそが売上のピークです。「祝日を休みにしたら売上が立たない」という事業の論理があるため、ほとんどの店舗で祝日は出勤日となります。年間休日は概ね105〜110日程度です。

医療・介護福祉業|365日稼働が前提

病院・クリニック・介護施設・障害者支援施設などは、利用者・患者の生活が365日続くため、祝日も通常通り稼働します。シフト制で休日を回すのが基本で、年間休日は110〜115日程度。看護師・介護士の方からは「祝日休めないのがきつい」というお声を多く聞きます。

運輸業・物流業|配送と荷物の動きは止まらない

トラック運転手・配送業・宅配便ドライバー・倉庫業などでは、祝日も荷物の動きが止まりません。むしろECサイトの祝日キャンペーンと相まって繁忙期になることもあり、祝日出勤は一般的です。年間休日は100〜110日程度。

宿泊業・飲食業|旅行・外食需要のピーク

ホテル・旅館・観光地の飲食店・チェーン外食などでは、祝日や三連休が観光・外食の最大需要期です。祝日休みは事実上不可能な業態のため、シフト制と変形労働時間制を組み合わせて休日を確保します。

募集要項と実態の相違は職業安定法違反のリスク

注意したいのが、求人広告で「年間休日125日・週休2日制」と表記しながら、実態が祝日出勤・年間休日110日程度という募集要項と実態の相違。これは職業安定法違反(虚偽の労働条件提示)に問われる可能性があります。

祝日休みじゃない運用をする場合は、求人票・採用面接の段階で正直に伝えることが、後のトラブル予防の第一歩です。

祝日休みなし 年間休日の目安|法定下限と業界別ベンチマーク

「祝日休み なし 年間休日」と検索される方が多いように、祝日を出勤日とする場合の年間休日が法的にどこまで許されるのか、また業界平均はどうなのかを整理しました。

年間休日の業界別ベンチマーク(120日・110日・105日・100日・52日の比較表)

年間休日120日|完全週休2日+祝日休みの一般水準

大企業・事務系の会社で多いパターンで、土日(104日)+祝日(17日前後)+年末年始(5日)で計約125日になります。年間休日が125日以上の会社は「ホワイト企業」と呼ばれることが多いです。

年間休日110日|祝日の一部出勤・標準ライン

厚生労働省「就労条件総合調査」の平均値に近い水準で、多くの中小企業がこのラインです。土日休+祝日のうち半分程度を出勤日にしている計算になります。

年間休日105日|法定下限ぎりぎりの最低ライン

1日8時間勤務の場合、年間休日が105日を下回ると「法定労働時間(週40時間)」を超える可能性が高くなります。逆に言えば、1日の所定労働時間が8時間より短い会社であれば、年間休日が105日を下回っても直ちに違法とはなりません。

年間休日100日以下|変形労働時間制で運用

飲食業・小売業・運輸業の一部では、年間休日が100日を切る場合もあります。この場合、1か月単位または1年単位の変形労働時間制を採用し、繁忙期と閑散期で勤務時間を調整するのが一般的です。労使協定の届出と就業規則への明記は必須です。

年間休日52日|労基法の絶対的下限

労基法35条が求める「週1日の休日」を52週分積み上げた数字(約52日)が、絶対的な法定下限です。これを下回る年間休日設計は、いかなる事情があっても労基法違反となります。

祝日休みなし のメリット・デメリットと「きつい」従業員へのケア

祝日休みなしの運用には、企業側・従業員側それぞれにメリットとデメリットがあります。「祝日休み なし きつい」と感じる従業員にも納得してもらえる運用設計を考えていきましょう。

企業側のメリット|祝日営業で売上機会を逃さない

祝日に営業することで、祝日需要を取り込み売上を伸ばせるのが最大のメリットです。特に小売業・宿泊業・飲食業では、祝日休業による機会損失は大きく、競合との差を広げる要因にもなります。

また、祝日に出勤させても割増賃金が発生しないケース(前述パターン3)も多いため、労務コストを抑制しながら稼働を確保できる点もポイントです。

従業員側のメリット|平日休みで施設・行楽地が空いている

「祝日休み なし メリット」と検索される方の多くが期待しているのが、平日休みのライフスタイルです。役所・病院・銀行が空いている、テーマパークや観光地で混雑を避けられる、旅行費用が安く済むなど、平日休みならではの利点があります。

また、家族の予定とずれることで「家事・育児を分担しやすい」というご家庭もあります。共働き夫婦で休みをずらすことで、保育園の送迎を分担できるケースなどです。

「きつい」と感じる従業員へのケア策

とはいえ、「祝日休み なし きつい」とお感じの従業員も少なくありません。世間が祝日を楽しんでいる時に働くのは精神的にも負担が大きく、家族・友人と予定が合わせづらいというお声もよく聞きます。

こうした従業員へのケア策として、以下の運用が有効です。

  • 振替休日・代休制度を充実させる:祝日に出勤した分、別の平日に休みを取れる仕組みを就業規則で明文化する
  • 年次有給休暇の取得を促進する:希望に応じて祝日や三連休に有休を取りやすい環境を整える(年5日の取得義務もあるため一石二鳥)
  • 祝日手当を支給する:労基法上の義務はないが、福利厚生として「祝日出勤手当」を支給する企業も増えている
  • シフト希望を柔軟に受け入れる:従業員の家族イベント等を尊重し、可能な範囲でシフト希望を反映する
HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
「祝日休めないのがきつくて辞めたい」という退職理由は、業種を問わず本当に多いんです。でも、振替休日や有休の取りやすさで従業員の感じ方は大きく変わります。私の顧問先でも、祝日を出勤日にしながら年間休日120日を確保している飲食店があり、定着率が業界平均を大きく上回っています。制度設計と運用の工夫が両立の鍵です。

法定休日の落とし穴|「後順ルール」と振替休日・代休の正しい運用

祝日休みじゃない運用で意外と見落とされがちなのが、法定休日の特定と運用です。ここを誤ると、知らないうちに労基法違反となるリスクがあります。

法定休日を特定していないと「後順ルール」が適用される

就業規則で「法定休日は何曜日か」を特定していない場合、厚生労働省の見解では「その週の最後に位置する休日」が法定休日とみなされます(後順ルール)。

たとえば土曜・日曜が休みの会社で、両日とも従業員が出勤した場合、後ろの土曜日が法定休日労働として35%割増の対象になる可能性があります。事前に「法定休日は日曜」と特定していれば、土曜日は所定休日扱い(25%割増)で済むので、規程の有無で支払額が変わってきます。

振替休日と代休の違い|割増賃金の発生に大きな差

祝日や法定休日に出勤させる場合の代替策として、振替休日代休がありますが、両者は法的性質が異なります。

  • 振替休日事前に休日と労働日を入れ替える制度。元の休日が労働日に、別の労働日が休日になる。割増賃金は発生しない(同一週内の振替の場合)
  • 代休事後に休日労働の代償として別の労働日を休む制度。元の休日労働には割増賃金が発生する

同じ「別日に休む」でも、事前か事後かで割増賃金の有無が変わるのです。コスト管理の観点では振替休日のほうが有利ですが、運用には就業規則での明記+前日までの通知+同一週内などの要件があります。

連続勤務13日超禁止の改正動向と36協定

2024年以降、厚生労働省では「連続勤務日数の上限規制」に関する議論が進んでいます。具体的には「連続13日を超える勤務の禁止」「法定休日の事前特定義務化」などが検討段階にあり、2026年以降の改正で正式ルール化される可能性があります。

祝日に出勤させる場合や、シフト制で休日を回す場合は、36協定の締結+労基署届出が必須です。祝日労働だけでなく、月々の時間外労働の上限管理も含めて、36協定の運用を再点検しましょう。

36協定の基本的な仕組みについては、当法人の別記事「36協定とは?基本とポイントを解説」で詳しく解説しています。

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
就業規則の点検で「法定休日が特定されていない」会社、いまだに多く見ます。労基署の調査が入ってから後悔するケースも実際にありますので、できるだけ早く「法定休日は◯曜日」と明記しておきましょう。シフト制であれば「各週の最後に位置する休日」と書くだけでOKです。

祝日 休みじゃない 労働基準法のよくある質問(FAQ)

Q. 祝日が休みじゃないのは労働基準法違反ですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. いいえ、違法ではありませんよ。労働基準法35条は「毎週1回(または4週で4日)の休日」を求めているだけで、祝日に休ませる義務までは課していないんです。祝日休みじゃない会社でも、週1日の休日が確保されていれば労基法違反にはなりません。ただし、就業規則で祝日の扱いを明確にしておくことが大事ですね。

Q. 祝日に出勤しても割増賃金がもらえないことがあるのは本当ですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. はい、本当です。祝日が就業規則で「出勤日」となっていて、その週の労働時間が40時間以内であれば、割増賃金は発生しません。逆に、祝日が法定休日扱いなら35%、所定休日で週40時間を超えれば25%の割増が必要になります。判定は週単位で行うので、自分の会社の就業規則をまず確認するのがおすすめですよ。

Q. 就業規則に「祝日は出勤日」と書けば法的に問題ないですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. それだけでは不十分です。就業規則には「法定休日は何曜日か」「年間休日カレンダーをどう運用するか」「振替休日・代休はどう扱うか」までセットで明記する必要があります。さらに、就業規則の変更は労使代表からの意見聴取と労基署への届出が必要なので、社労士に相談しながら整備するのが安全ですね。

Q. 祝日休みなしで年間休日が105日を切ったら違法ですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. 一概に違法とは言えません。1日の所定労働時間が8時間未満の会社や、変形労働時間制を採用している会社であれば、年間休日が105日を下回っても適法な運用が可能です。ただし、年間休日が52日(週1日)を下回ると確実に違反となります。実態に合わせた制度設計が大事なので、不安があれば顧問社労士に確認してみてくださいね。

Q. 法定休日と所定休日のどちらに祝日を当てるべきですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. 実務では「祝日は所定休日(または出勤日)として、法定休日は別の曜日を特定する」のが一般的です。たとえば「法定休日は日曜日、祝日は会社カレンダーで指定する所定休日」とすれば、祝日労働時の割増賃金が25%で済みます。法定休日に祝日を当ててしまうと35%の割増が常時かかるので、コスト管理上もこの設計が合理的ですね。

まとめ|祝日休みじゃない会社の運用を社労士が支援します

祝日が休みじゃない運用は、業種・業態によっては避けられない選択であり、労働基準法違反ではありません。ただし、就業規則の整備・割増賃金の計算・従業員のケアまで含めて、適切に運用することが企業経営においては重要です。

本記事のポイントを改めて整理します。

  • 祝日が休みじゃないのは労働基準法違反ではない(労基法35条は週1日の休日を求めているだけ)
  • 祝日と休日は別物(祝日法と労働基準法は役割が違う)
  • 祝日 出勤 割増にならないケースは存在する(就業規則と週40時間ルールに依存)
  • 就業規則で法定休日・所定休日・祝日の扱いを明文化することが必須
  • 年間休日のベンチマークは120日(事務系)/110日(標準)/105日(最低ライン)
  • 「きつい」と感じる従業員には振替休日・有休取得・祝日手当などのケアを
  • 法定休日を特定していないと「後順ルール」で35%割増が適用されるリスク

祝日に出勤させる運用を法的にも従業員満足度の点でも安定させたいという経営者・人事担当者の方は、ぜひ社労士の手を借りることを検討してください。年次有給休暇の取得促進と組み合わせることで、従業員の定着率を高めつつ、労務コストも抑えられます。年次有給休暇のルールについては、当法人の別記事「年次有給休暇のルールと企業の対応ポイント」もぜひご参照ください。

HR BrEdge社会保険労務士法人では、就業規則の整備、休日設計、変形労働時間制の導入、労使協定の作成・届出まで、ライフワークバランスと事業の両立を実現する制度設計をワンストップで支援しています。「祝日休みなし運用を法的に固めたい」「従業員の不満を抑えたい」といったお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

この記事の執筆者

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
渡辺 俊一
(わたなべ としかず)

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表
特定社会保険労務士/第1種衛生管理者

1977年兵庫県神戸市生まれ。関西学院大学法学部法律学科卒業後、日本マクドナルド株式会社に入社。2005年社会保険労務士試験に合格し、2007年に渡辺社会保険労務士事務所を開設。2016年法人化し、2025年5月に「HR BrEdge社会保険労務士法人」へ社名変更。

顧問先500社超・実績970社以上を誇り、「会社の財産は人・人・人である」を信念に、従業員・お客様・社会の「三方良し」の経営支援を実践。給与計算・社会保険手続き・就業規則・助成金申請から、IPO・M&Aに向けた労務監査まで幅広く対応。

著書『頂点をめざす!~経営者のパートナーとして歩む社労士の物語~』はAmazon「社会保険労務士の資格・検定」部門で1位を獲得。

【所属】全国社会保険労務士連合会/大阪府社会保険労務士会/一般社団法人EO Osaka
【趣味】トライアスロン(アイアンマンレースに挑戦中)
【信条】人生は挑戦だ!まずやる!なんせやる!とことんやる!