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これで完璧!社会保険料の算定月と計算方法をわかりやすく徹底解説
「社会保険料って毎月どうやって決まるの?」「算定月って何?」「保険料が急に変わったのはなぜ?」こんな疑問を感じたことはありませんか?
実は、社会保険料は毎月決まった金額を支払っているようで、一定のタイミングで見直され、その都度計算し直されています。この仕組みを知らないと、ある日突然保険料が増減し、「どうしてこんなに引かれているの?」と驚くこともあるのです。
なぜそんなことが起きるのでしょうか?その理由は、社会保険料が標準報酬月額という基準で計算され、年に一度行われる「定時決定」や、収入の変動が大きい場合に行われる「随時改定」によって見直される仕組みだからです。この「標準報酬月額」を決定する時期が「算定月」と呼ばれ、社会保険料に直結しています。
この記事では、大阪難波にある社会保険労務士事務所が、社会保険料の算定月の仕組みや計算方法、注意点までをわかりやすく解説します。これを読めば、「なぜこの金額なのか?」が理解でき、将来の保険料の変動にも安心して対応できるようになります。
社会保険料の算定月とは?その仕組みと背景を徹底解説
社会保険料は、健康保険や厚生年金保険の費用をまかなうために毎月給与から差し引かれていますが、その金額は標準報酬月額という基準に基づいて決まります。この標準報酬月額を決めるための重要な時期が「算定月」です。
【算定月とは】
算定月とは、毎年4月・5月・6月の3か月間の給与支給額をもとに、標準報酬月額を決定する期間のことです。この期間の給与を平均し、7月1日にその結果を提出(算定基礎届)し、9月分(10月支給分)から新しい保険料が適用されます。これを「定時決定」といいます。
【標準報酬月額とは】
給与や手当、残業代などを合算し、それを一定の等級に区分した金額です。この等級ごとに、保険料率が決まっています。
【計算例】
たとえば、Aさんの4月・5月・6月の給与が以下だった場合:
- 4月:30万円
- 5月:28万円
- 6月:32万円
→ 平均額は30万円。この金額を標準報酬月額の等級表に当てはめ、該当する等級が決まります。
【よくある誤解】
「保険料は毎月の給与によって変動する」と思っている方も多いですが、実際にはこの算定月で決まった標準報酬月額をもとに1年間固定されるのが基本です。
【意外と知られていないポイント】
この「算定月」に限らず、給与の大幅な変動があった場合(連続3か月で2等級以上の差が生じた場合)は、「随時改定」が行われます。これにより、標準報酬月額が見直され、社会保険料が途中で変わることがあります。
社会保険料を正しく理解し対応するための8つのアクション
- 1. 毎年の算定月(4〜6月)を意識する
この期間中の給与が標準報酬月額を決めるため、残業や手当が多いと保険料が高くなることもあります。計画的に働き方を調整しましょう。 - 2. 標準報酬月額の等級表を確認する
自分の給与がどの等級に当てはまるのかを把握しておくことで、保険料がいくらになるのか見通しが立ちます。 - 3. 算定基礎届の提出時期を確認する
会社が算定基礎届をいつ提出するのかを知っておくと、保険料変更のタイミングがわかります。 - 4. 収入が大きく変わった場合は随時改定を意識する
月額が大きく変動した場合、随時改定が行われることがあります。昇給や降給、育休復帰時などは特に注意が必要です。 - 5. 昇給・賞与の影響を確認する
賞与は社会保険料の対象外ですが、固定的賃金の昇給は標準報酬月額に影響します。昇給時には随時改定の対象になることがあります。 - 6. 育児休業・介護休業明けもチェックする
休業明けに給与が大きく変わると、随時改定が行われるケースがあります。復帰時の給与を確認しましょう。 - 7. 保険料の内訳を把握する
自分が払っている保険料の内訳(健康保険、厚生年金など)を知っておくと、将来の給付内容も理解しやすくなります。 - 8. やってはいけない!算定月の給与に無頓着でいる
算定月の給与がその後1年間の保険料に影響するため、必要以上に残業や手当を増やすと、負担が重くなる場合があります。働き方を考慮しましょう。
Q&A よくある疑問に答えます
Q. 保険料が急に変わったのはなぜ?
A. 定時決定や随時改定が行われたためです。定時決定は毎年9月分から反映され、随時改定は収入変動時に行われます。
Q. 賞与にも保険料はかかる?
A. 賞与には別途、賞与支払届が提出され、賞与に対する社会保険料が課されます。月額とは別に計算されます。
Q. 算定月に残業が多かったら保険料が上がる?
A. はい。残業代も算定対象に含まれるため、算定月に残業が多いと標準報酬月額が上がり、保険料が増える可能性があります。
Q. 随時改定はどんな時に行われる?
A. 3か月連続で2等級以上の変動があった場合、随時改定が行われます。昇給や降給、復職などが該当します。
まとめ:社会保険料の算定月を理解して安心した働き方を
この記事では、社会保険料の算定月と計算方法について詳しく解説しました。ポイントは以下の通りです。
- 算定月は毎年4〜6月で、これを基に標準報酬月額が決まる
- 定時決定と随時改定によって保険料が見直される
- 残業や手当も算定対象となるため、働き方に注意が必要
社会保険料は将来の医療や年金の給付に関わる大切なお金です。仕組みを理解し、賢く対応することで、安心して働き続けられます。わからないことがあれば、社会保険労務士などの専門家に相談しましょう。
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