新着情報

外国人労働者の最低賃金、違反するとどうなる?知らないと危険な基礎知識と対策

2025.09.07 スタッフブログ

「外国人だからといって、賃金は安くしてもいいの?」「最低賃金って外国人にも適用されるの?」「うちの地域の基準は?間違っていたらどうなるの?」――大阪、東京、福岡、名古屋などで外国人労働者を雇う中小企業の経営者・総務担当者が抱える典型的な疑問です。

結論から言えば、外国人であっても日本人と同様に最低賃金法が適用されます。賃金の設定を誤ると、労働基準監督署の是正勧告や過料、場合によっては出入国在留管理局からの指導対象にもなり、在留資格の更新や採用継続にも悪影響を及ぼします。

この記事では、「外国人労働者の最低賃金」の基礎知識と注意点、地域別の目安、在留資格との関連、そして登録支援機関を活用したトラブル回避の実務ポイントをわかりやすく解説します。

外国人にも最低賃金が適用される理由と法的根拠

■ 最低賃金法の基本
最低賃金法は国籍に関係なく、日本国内で労働契約を結んで働くすべての労働者に適用されます。外国人労働者も当然その対象であり、地域別最低賃金(都道府県別)および産業別最低賃金(業種別)を下回る賃金での雇用は禁止されています。

■ 違反した場合のリスク

  • 労働基準監督署からの是正勧告
  • 過去に遡っての未払い賃金の支払い命令
  • 悪質な場合は刑事罰や送検の可能性も
  • 入管からの企業指導、在留資格更新への悪影響

■ よくある誤解
「技能実習生だから安くていい」「寮費を引けば最低賃金以下で問題ない」といった誤解が散見されますが、いずれも法律違反です。

大阪・東京・福岡・名古屋の地域別最低賃金(2025年最新)

※目安として以下を参考(時給)

  • 東京:1,135円
  • 大阪:1,064円
  • 名古屋(愛知):1,027円
  • 福岡:941円

※実際の金額は年度ごとに改定されるため、厚生労働省の最新情報を確認してください。

最低賃金を守るための8つの実務対策

  1. 1. 採用時に地域別最低賃金を確認
    勤務地ごとに最低賃金が異なるため、採用前に厚労省の情報を確認しましょう。
  2. 2. 所定労働時間・手当の区別を明確に
    基本給だけでなく、固定残業代や通勤手当の扱いも整理して契約書に記載を。
  3. 3. 寮費・食費の控除は適正範囲で
    控除がある場合も、最低賃金を下回ってはいけません。労使協定も必要です。
  4. 4. 翻訳された雇用契約書を用意
    母語での契約内容説明があれば、誤解や後日のトラブルを防げます。
  5. 5. 勤怠管理を正確に行う
    出勤簿やタイムカードなどで客観的な記録を残し、残業代の計算根拠に。
  6. 6. 登録支援機関と連携する
    最低賃金のチェックや書類確認、本人説明をプロに任せるのも有効です。
  7. 7. 外国人向け研修でルールを説明
    労働時間、休憩、賃金制度について初期研修で丁寧に伝えると誤解を防げます。
  8. 8. トラブル時は専門家に早期相談
    監督署や入管からの連絡があったら、社労士・行政書士に即相談しましょう。

よくある質問とその答え

Q. 技能実習生には最低賃金が適用されないの?
A. 適用されます。技能実習生も労働者である以上、最低賃金法の対象です。

Q. 外国人には控除で実質支給額を下げてもいい?
A. 控除は合法的範囲内に限られ、結果として最低賃金を下回ると違法です。

Q. 固定残業代込みでもOK?
A. 固定残業代の明示があり、超過分の精算があれば違法ではありません。ただし説明不足はNG。

Q. 登録支援機関はこうしたチェックもしてくれる?
A. はい。弊社のような登録支援機関では、契約書や給与明細のチェックも支援しています。

まとめ

外国人労働者に対する最低賃金の順守は、法的義務であると同時に、企業の信頼と雇用安定に直結する重要なポイントです。「知らなかった」では済まされない時代。正しい情報と準備で、安全・安心な外国人雇用を実現しましょう。

大阪、東京、福岡、名古屋で外国人雇用を検討している企業の皆様には、登録支援機関の活用をおすすめします。制度理解と実務支援で、貴社の雇用体制を万全に整えます。

LINE お問合せ

大阪なんば駅徒歩1分
給与計算からIPO・M&Aに向けた労務監査まで
【全国対応】HR BrEdge社会保険労務士法人

こちらの内容もお勧めです