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【大阪難波の社労士】従業員代表の選出方法!企業が配慮すべきことも紹介

2023.08.22 スタッフブログ

大阪難波を中心に企業の労務対応をサポートしている、社会保険労務士法人渡辺事務所です。

36協定といった労使協定を締結する際に必要なのが、従業員代表の選出です。適切な選出方法を用いないと、後々トラブルへ発展する可能性があるため、注意しなければいけません。

本記事では従業員代表の主な選出方法について、企業が配慮すべきことを一緒に紹介します。

企業における従業員代表の概要

従業員代表は労働者代表とも呼ばれ、労働組合がない企業において、従業員の過半数を代表するものです。労働基準法を始めとする各種の法令により、一定のケースにおいては従業員代表との間で合意を締結したり、意見を聞いたりする必要があります。

以下で、企業における従業員代表の概要を見ていきましょう。

主な役割

企業における従業員の意見を取りまとめ、企業側へ提言するのが主な役割です。特に選出する必要があるのは、次のようなケースでしょう。

  • 36協定を始めとする労使協定を締結する場合
  • 就業規則を作成・変更する場合
  • 寄宿舎規則を作成・変更する場合

労使協定とは、従業員と使用者との間で締結される、書面による協定です。代表的なのが36協定で、法定労働時間を超えて時間外労働をさせる場合には、36協定の締結と所轄労働基準監督署長への提出が求められます。

常時10人以上の従業員を使用する事業所にて就業規則を作成・変更するときも、従業員の意見を取りまとめなければいけません。

また寄宿舎規則のうち、起床や就寝、外出、行事、食事などに関する事項を作成・変更する場合も必要です。

従業員代表になれる人・なれない人

従業員代表になれるのは、労働基準法上の管理職を含む従業員全員です。正社員や契約社員のほか、パートやアルバイトも対象となります。

ただし、以下に該当する者はなれません。

  • 監督、または管理の地位にある者(管理監督者)
  • 使用者の意向に基づき選出された者

監督、または管理の地位にある者は、管理監督者と呼ばれています。管理監督者に該当するかどうかは仕事の内容や責任、権限、労働時間に対する裁量などから、総合的に判断されます。

また企業の意向のもとで選出された者も、従業員代表になれません。

選出すべき人数

労使協定は事業所単位で締結されるため、事業所ごとに1名を選出する必要があります。

同じ場所にあるものはひとつの事業所、分散された場所にあるものは別の事業所と考えるのが基本です。ただし、工場内にある食堂など、同じ場所にあっても労働形態が大きく異なる場合は、別の事業所といえるでしょう。

従業員代表の選出方法

冒頭でも述べたように、正しい方法を用いて選出しなければいけません。

選出するプロセスにて不正や過失があると、選出自体が無効となってしまうためです。 適切な選出方法は、次の3つです。

目的を明示する

まずはなぜ選出するのか、その目的を従業員へ明示しましょう。「労使協定を締結するため」「就業規則を変更するため」など、それぞれの目的は異なるはずです。

普段労務や経営に関わっていないと、専門用語がよくわからないかもしれません。労使協定といったなじみの少ない専門用語を、すべての従業員が理解できるよう説明に工夫しましょう。

立候補者を募る

目的を従業員へ伝えたら、期日を設定した上で立候補者を募ります。もし立候補者が出なかった場合は、さらに期日を設定した上で、他者からの推薦を受け付けるとよいでしょう。

それでも候補者が集まらなかったときは、従業員代表に適している従業員、適任者を推薦してくれるような従業員に直接打診する方法があります。使用者から打診をしても、後述する民主的な方法で選出されれば、特に問題はありません。

民主的な方法で選出する

労働基準法第6条の2第1項第2号に基づき、民主的な方法を用いて選出しなければいけません。主な選出方法は次の3つです。

  • 挙手
  • 投票
  • 閲覧

最も簡単に実施できるのが、挙手です。全従業員が集まった場で、候補者を支持する場合は挙手してもらいます。ただし、匿名性が保たれない点には注意が必要です。

投票は無記名制とすれば、匿名性が保たれるでしょう。候補者が1名の場合は、信任投票となります。

閲覧は社内メールやペーパー上で、署名や押印を求める方法です。勤務場所が離れている従業員がいる場合に役立ちます。

参照:e-GOV「労働基準法施行規則

従業員代表を選出する際に企業が配慮すべきこと

選出する際は、企業が配慮すべきことがいくつかあります。主なものを4つ見ていきましょう。

労働者主導で選出する

「今回は〇〇さんにお願いしたい」など、使用者の意向に基づいて選出した従業員は認められません。締結した労使協定などは無効となり、労使協定に基づいた労働条件は違法となります。労働基準監督署から行政指導を受けるほか、ケースによっては刑事罰が科される可能性があるでしょう。

そのため、必ず労働者主導で選出する必要があります。

ただし、適正な選出方法を経て、毎年同じ者を選出すること自体に問題はありません。

あらかじめ選出方法を規定しておく

選出は1年に1回など、多くの企業にて少ない頻度で行われます。そのため、時間の経過とともに選出方法を失念するリスクがあるでしょう。

あらかじめ選出方法を整理し、規定しておくと毎回の対応をスムーズに進められます。

記録に残す

選出が適切な方法によって行われた旨を証明するために、選出のプロセスを記録に残しておくことが大切です。

選出後に不正や過失が疑われたときも、記録が残っていれば選出方法の正当性を証明できます。

従業員代表のストレスを取り除く

従業員代表の中には責任や負担を感じて、ストレスを抱えてしまう従業員が少なくありません。

そのため、できるだけストレスを取り除けるよう、企業や使用者が積極的に配慮しましょう。以下は配慮の一例です。

  • 事務スペースの提供
  • 社内インターネットの使用
  • メールアドレスの設定
  • 事務機器の貸与

また従業員代表として正当な行為をしたことを理由に、解雇や降格、減給、賞与の減額といった不利益な取りあつかいをしてはいけません。

まとめ

従業員代表を選出するときは、一定の正しい方法を用いる必要があります。

もし選出方法に問題があると、場合によっては刑事罰に科される可能性があるため、注意が必要です。

社会保険労務士法人渡辺事務所は、大阪市中央区難波を拠点に全国対応しております。従業員代表の選出を始め、企業の取り組みが法令に遵守しているかどうかを、専門的な立場からチェック・サポートいたします。

従業員代表の選出についてお困りの企業・担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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