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副業を許可制にするべき?企業が導入前に知っておくべき実務ポイント

2025.08.27 スタッフブログ

副業を認めるなら「許可制」が必要?

「副業を解禁したいが、どこまで管理すべきか分からない…」

「就業規則に“許可制”を入れるべきか迷っている」

「副業による労働時間の通算や健康管理が心配」

働き方改革や人材確保の観点から、副業・兼業を認める企業が増えています。特に大阪・東京・名古屋・福岡などの都市部では、柔軟な働き方を求める従業員の声に応える形で、副業制度の導入を検討する中小企業が増加中です。

しかし、副業を全面的に解禁するだけでは、労務リスクや情報漏洩、労働時間の管理など、さまざまな課題が発生する可能性があります。そこで注目されているのが「副業の許可制」です。

本記事では、副業を許可制とする際の法的根拠や実務上の注意点、就業規則への反映方法などを、社会保険労務士の視点から詳しく解説します。

副業を許可制にする法的根拠と実務的な背景

副業の自由と企業の管理責任

日本国憲法第22条では、職業選択の自由が保障されています。そのため、原則として労働者は勤務時間外に副業を行う自由があります。しかし、企業側には労働契約上の「職務専念義務」や「秘密保持義務」などを確保する責任があり、副業がこれらに抵触する場合、制限を設けることが可能です。

厚生労働省のガイドライン

厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、副業を制限できる具体的な事由を示しています。主な制限理由は以下の通りです:

  • 労務提供上の支障がある場合(例:過重労働による本業への影響)
  • 業務上の秘密が漏洩する場合
  • 競業により自社の利益が害される場合
  • 自社の名誉や信用を損なう行為がある場合

これらの理由に該当する場合、企業は副業を制限または禁止することができます。

許可制の導入によるメリット

副業を許可制とすることで、企業は以下のようなメリットを得られます:

  • 副業の内容や勤務時間を把握し、労働時間の通算管理が可能になる
  • 競業避止義務や秘密保持義務の遵守を確認できる
  • 従業員の健康管理や本業への影響を評価しやすくなる

これにより、企業は副業によるリスクを最小限に抑えつつ、従業員の働き方の多様性を尊重できます。

副業許可制を導入する際の実務ポイント

就業規則への明記

副業を許可制とする場合、就業規則にその旨を明記する必要があります。具体的には、以下のような規定を盛り込むことが推奨されます:

  • 副業を行う場合は、事前に会社の許可を得ること
  • 副業の内容、勤務時間、雇用形態などを申請書に記載すること
  • 副業が競業に該当しないこと、秘密保持義務を遵守すること
  • 副業に変更があった場合は、速やかに報告すること

これらの規定を設けることで、企業は副業に関する情報を適切に管理できます。

申請書の整備と情報収集

副業申請書には、以下の情報を記載させることが望ましいです:

  • 副業先の名称、所在地、業種
  • 副業の職務内容
  • 勤務日数、勤務時間帯
  • 雇用形態(雇用契約か業務委託か)

これにより、企業は副業が本業に与える影響を事前に評価できます。

労働時間の通算管理

労働基準法第38条では、複数の事業場で働く場合の労働時間は通算されると規定されています。つまり、本業と副業の労働時間を合計して、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超える場合、時間外労働として割増賃金の支払い義務が発生します。

企業は、従業員から副業の労働時間を定期的に報告させる仕組みを整えることが重要です。

健康管理と本業への影響評価

副業による過重労働は、従業員の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。企業は、定期的な健康診断や面談を通じて、従業員の健康状態を把握し、本業への影響を評価する体制を整えるべきです。

情報漏洩や競業の防止

副業先での業務が自社の業務と競合する場合や、機密情報が漏洩するリスクがある場合、企業は副業を制限または禁止することができます。従業員には、秘密保持義務や競業避止義務について再確認し、必要に応じて誓約書の提出を求めることが有効です。

無断副業への対応

従業員が無断で副業を行っていた場合、就業規則に違反しているとして懲戒処分の対象となる可能性があります。ただし、実際に職務専念義務や秘密保持義務に違反していない場合、懲戒処分は無効とされる可能性があるため、慎重な対応が求められます。

まとめ:副業許可制の導入でリスクを最小限に

副業を許可制とすることで、企業は従業員の働き方の多様性を尊重しつつ、労務リスクを適切に管理できます。就業規則への明記、申請書の整備、労働時間の通算管理、健康管理体制の構築など、実務上のポイントを押さえることが重要です。

大阪・東京・名古屋・福岡などの都市部で副業制度の導入を検討している企業は、社会保険労務士などの専門家と連携し、自社に適した制度設計を進めていくことをおすすめします。

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