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【確定拠出年金】元本確保型で損しない!初心者にもおすすめの運用法とは

2025.07.08 社労士コラム

「確定拠出年金(DC)を始めたけど、どれを選べばいいか分からない」「元本割れが怖くて運用に踏み出せない」「元本確保型といっても何が違うの?」——そんな悩みを持つ企業の総務担当者や従業員の方は多いのではないでしょうか。

あるあるな不安:確定拠出年金の運用、なぜこんなに難しい?

確定拠出年金の導入企業が年々増加している中、大阪・東京・福岡・名古屋を中心とした中小企業の従業員や経営者の間では、以下のような不安や疑問がよく聞かれます。

  • 元本が減るのが怖くて、投資信託に手が出せない
  • 「元本確保型」と聞いて預けたのに、増えないどころか手数料で減ってる気がする
  • どの運用商品を選べばいいのか、比較もよくわからない

このような悩みの原因は、主に以下の3点にあります。

  • 確定拠出年金の制度や仕組みに対する理解不足
  • 元本確保型の種類(定期預金、保険型)の違いが不明確
  • リスクと利回りのバランスをとる知識がない

この記事では、「確定拠出年金における元本確保型とは何か?」を丁寧に解説し、初心者でも安心して選べるおすすめの運用法や注意点を紹介します。

確定拠出年金の元本確保型とは?制度の全体像と“意外な落とし穴”

■ 確定拠出年金(DC)の基本構造
確定拠出年金とは、企業や個人が拠出した掛金を自分で運用し、その成果に応じて将来の受取額が変動する年金制度です。企業型DCやiDeCoなどがあり、「老後資金の自助努力」として注目されています。

■ 元本確保型の運用商品の種類
元本確保型には主に次の2つがあります。

  • 定期預金型:銀行や信用金庫の商品で、満期まで元本保証
  • 保険型(年金保険など):保険会社が提供し、一定の利率で運用

いずれも「元本割れのリスクが低い」のが特徴です。ただし利率は非常に低く、インフレに負けるリスクがあります。

■ 「元本確保=絶対安全」ではない理由
元本確保型でも、手数料や運用期間中の中途解約リスク、インフレなどにより実質的に損失を被る可能性があります。特に、「信託報酬」「管理費用」が毎年引かれるため、数十年単位でみると“確保した元本”の価値は目減りしていることも。

■ Aさんのケース(東京の運送会社勤務)
Aさんは全額を定期預金型で運用。10年間で金利は0.01%前後。元本は守れたが、結果的にはインフレによる実質資産の目減りが発生。しかも信託手数料を引くと、元本割れに近い状態に。

■ よくある誤解と真実
「元本確保型ならとりあえず安心」という声は多いですが、何十年という長期スパンでの運用では「リスク分散」をせずに一点集中すること自体がリスクになり得ます。

■ DX化が進む企業の年金管理
名古屋や福岡の先進企業では、確定拠出年金の加入・変更・運用管理を「DX化」し、ポータルで可視化・自動アラート化するなどの工夫が進んでいます。社員の金融リテラシー向上にもつながります。

初心者でも安心!確定拠出年金で損しないための7つの実践ステップ

  • 1. 「運用しない=リスク回避」は誤解
    リスクを避けるつもりで全額を定期預金にすると、インフレ負けや手数料による実質元本割れのリスクが高くなります。リスクゼロは存在せず、“リスクの種類”を選ぶ意識が大切です。
  • 2. 元本確保型の中でも「利率」で比較する
    同じ定期預金でも金融機関により金利が異なります。また、保険型は契約年数や年齢に応じた利回りの違いがあります。年に1度は一覧で比較して見直すのが基本。
  • 3. 運用比率を“分散”してバランスを取る
    元本確保型をベースに、信託報酬が低めのインデックス投信を10〜30%加えるだけでも、長期的なパフォーマンスに大きな差が出ます。これを「コア・サテライト戦略」と呼びます。
  • 4. ライフイベントで配分を見直す
    結婚・出産・住宅購入・定年などの節目に、運用リスク許容度が変わります。福岡のある企業では、確定拠出年金の「ライフプラン面談」を年1回実施し、配分見直しを促進。
  • 5. 手数料構造を必ず確認する
    元本確保型でも「信託報酬」や「口座管理料」は発生します。商品選択時は「金利」ではなく「実質利回り(手数料控除後)」を見て判断しましょう。
  • 6. 運用商品のリスクレベルを見える化
    DXツールやアプリを活用すれば、各商品のリスク・利回りを一目で確認可能。大阪の企業では全社員が専用ダッシュボードを使用し、自己責任の判断力を養っています。
  • 7. 顧問FPや社労士と相談する
    企業が制度を導入する際は、顧問のFPや社労士に相談することで、社員への適切な説明や選定支援が可能に。名古屋の食品会社では、相談体制整備により制度定着率が95%超に。

Q&A:確定拠出年金・元本確保型に関するよくある質問

Q. 元本確保型なら何も考えずに放っておいてもいい?
A. 手数料やインフレを考慮すると、何もしない=安全とは限りません。定期的に見直し、必要に応じて配分を変えることが大切です。

Q. 元本確保型を選ぶならどれが一番おすすめ?
A. 低手数料で高金利の定期預金がベースとしておすすめですが、商品ラインナップは企業により異なるため、比較が必要です。保険型は長期拘束や中途解約の注意点があります。

Q. iDeCoでも元本確保型は選べる?
A. はい、選べます。多くのiDeCoプランには定期預金型や保険型が含まれており、リスクを避けたい人には適しています。ただし老後資金のインフレ耐性には注意。

Q. 運用が怖いから給与天引きにしないほうがいい?
A. 確定拠出年金は給与天引きだからこそ「習慣化」できる仕組みです。最初は元本確保型中心で始め、慣れてきたら投信へ配分を少しずつ広げていくのが賢いやり方です。

まとめ:元本確保型も“運用”です。正しく選んで将来に備えよう

確定拠出年金の元本確保型は、投資初心者やリスクに不安を感じる人にとって安心な選択肢ですが、「選べば終わり」ではありません。実質的な元本割れリスクや手数料の影響を正しく理解し、定期的に見直す姿勢が大切です。

企業としては、従業員の資産形成を支援するために、顧問社労士やFPとの連携、DX化されたポータルの導入、配分比率のガイドライン提示などが効果的です。

まずは「なぜ元本確保型を選ぶのか?」を明確にし、自分に合った運用スタイルを見つけましょう。

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