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【扶養が変わるとどうなる?】社会保険・税金・手続きの影響と企業がとるべき対応策

2025.06.25 社労士コラム

「パート社員の収入が増えて扶養から外れるってどういうこと?」
「配偶者の扶養に入ってるけど、勤務日数を増やしたら変わる?」
「扶養が変わったとき、企業として何をすればいいのか分からない…」

東京・大阪・福岡・名古屋など都市部の中小企業では、扶養の変動に関する労務・給与・社会保険対応に戸惑う場面が増えています。
特に従業員100名以上の企業では、「配偶者の扶養を超えて働くか」「扶養手当の支給条件」「社会保険の加入義務」など、企業側の制度整備と従業員への説明責任が問われます。

本記事では、大阪の社会保険労務士事務所が、扶養が変わるとはどういうことか、その影響と企業の対応、就業規則・給与計算・手続き・助成金・アウトソースとの連携まで、実務的に解説します。

1. 「扶養が変わる」とは?基礎知識と企業への影響

◆ 扶養には「健康保険の扶養」と「税法上の扶養」がある

  • ① 健康保険の扶養:年間収入130万円未満(同居であれば180万円未満)
  • ② 税法上の扶養:年間所得48万円以下(給与収入103万円以下)

◆ 扶養が変わる=「扶養から外れる」「自分で保険加入・納税」へ

収入が上記基準を超えると、扶養から外れて本人が保険料や税金を負担することになります。
特に社会保険は月単位で管理されるため、意図せず一時的な増収で外れるケースも。

◆ 企業にとっての主な影響

  • 社会保険加入の手続きが必要(加入対象者:週20時間以上かつ月88,000円以上)
  • 扶養手当・配偶者手当などの支給要件の確認・見直し
  • 就業規則・給与規程の整備(対象範囲や支給停止ルール)
  • 労務トラブル防止のための制度周知

◆ B社(福岡・教育業)の事例

パート職員が収入増で配偶者の扶養から外れたにもかかわらず、会社側の社会保険加入手続きが遅れ、本人負担が発生しトラブルに。
顧問社労士の指導で、勤務時間と給与の管理体制を再構築し、毎月扶養チェックリストを運用。

2. 扶養が変わったときの企業対応アクション8選

  1. 扶養の定義と判定基準を社内マニュアルに明記
    健保・税制それぞれの条件と違いを整理。大阪の医療法人で職員ガイドを整備。
  2. 就業規則に「扶養手当支給条件・停止条件」を明記
    年収や勤務日数の基準を明文化。名古屋の物流企業で導入済。
  3. パート・アルバイトの給与データを月次でモニタリング
    収入見込みの変動を早期に検知。東京のサービス業で運用中。
  4. 社会保険の加入対象者チェックを自動化
    給与ソフトと勤怠システムを連動させ、加入漏れを防止。福岡の小売業で実践。
  5. 扶養に関する労務相談窓口を社内・社労士に設置
    「扶養の壁」を不安視する従業員に向けて安心を提供。
  6. 扶養変更時の申請フローを標準化
    申請書・チェックリスト・保険証返却までの流れをマニュアル化。
  7. 助成金制度と連携(キャリアアップ助成金など)
    扶養を外れて社保加入=正社員化支援の一環として対象になることも。
  8. やってはいけない:手当支給を継続し続ける
    扶養から外れたあとも手当を払っていた場合、後で返還請求やトラブルの原因に。

3. よくある質問(Q&A)

Q. 収入が一時的に増えただけでも扶養から外れますか?
A. 社会保険は月収ベースで判断されるため、一時的でも条件を満たせば加入対象になります。

Q. 扶養から外れた場合、会社が何をすべき?
A. 社会保険・雇用保険の資格取得届を提出し、保険証の交付・手当見直しなどを行います。

Q. 扶養手当は就業規則に書かなきゃだめ?
A. 明文化が推奨されます。支給条件・変更・停止の基準を定めることで不公平を防げます。

Q. パートが扶養を外れても本人は気づかないことも?
A. はい。会社側が先に把握することが多いため、説明責任と制度連携が重要です。

まとめ:「扶養が変わる」は労務と制度の見直しタイミング

扶養の変動は、従業員だけでなく企業の労務・給与・制度設計に直結する重要なテーマです。
本記事では、扶養の種類・変動要因・企業側の対応フロー・就業規則整備・アウトソースや助成金との連携まで、実務的に解説しました。

大阪・東京・福岡・名古屋をはじめ、扶養の見直しを契機に社内制度の整備を進める中小企業が増えています。
顧問社労士との連携を活用し、“正しい制度運用”で従業員との信頼を築きましょう。

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