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社会保険の算定基礎とは?給与計算の仕組みと企業が押さえるべきポイント

2025.08.21 スタッフブログ

「社会保険料の金額が毎年変わるのはなぜ?」「算定基礎って何?」「4月から6月の給与が保険料に影響するって本当?」——大阪・東京・福岡・名古屋などの中小企業で、従業員の社会保険料に関する疑問を抱える経営者や総務担当者は少なくありません。

社会保険料は、従業員の給与額に基づいて計算されますが、その計算の基礎となるのが「算定基礎」です。毎年、4月から6月の給与をもとに「算定基礎届」を提出し、9月から翌年8月までの保険料が決定されます。

本記事では、社会保険の算定基礎の仕組みや、企業が押さえるべきポイントについて詳しく解説します。

算定基礎とは?

算定基礎とは、社会保険料を決定するための基礎となる給与額のことです。具体的には、毎年4月から6月の3か月間に支払われた給与の平均額をもとに、「標準報酬月額」が決定されます。

この標準報酬月額に基づいて、健康保険料や厚生年金保険料が計算され、9月から翌年8月までの1年間適用されます。

算定基礎届の提出

企業は、毎年7月1日から7月10日までの間に、従業員の4月から6月の給与情報を記載した「算定基礎届」を、管轄の年金事務所または事務センターに提出する必要があります。

この届出により、従業員ごとの標準報酬月額が決定され、9月分(10月納付分)からの社会保険料が確定します。

算定基礎の対象者

算定基礎届の提出対象者は、7月1日現在で社会保険に加入しているすべての被保険者です。ただし、以下のいずれかに該当する場合は、提出の対象外となります。

  • 6月1日以降に資格取得した方
  • 6月30日以前に退職した方
  • 7月改定の月額変更届を提出する方
  • 8月または9月に随時改定が予定されている旨の申し出を行った方

標準報酬月額の決定方法

標準報酬月額は、4月から6月の3か月間に支払われた給与の平均額をもとに、保険料額表に定められた等級に当てはめて決定されます。

例えば、4月:300,000円、5月:310,000円、6月:290,000円の場合、平均額は(300,000 + 310,000 + 290,000)÷ 3 = 300,000円となります。この平均額に最も近い等級が適用されます。

算定基礎届の注意点

  • 支払基礎日数の確認
    支払基礎日数が17日未満の月は、算定基礎の対象外となります。正確な日数を確認しましょう。
  • 報酬の範囲
    報酬には、基本給のほか、各種手当や現物給与も含まれます。正確な報酬額を把握することが重要です。
  • 提出期限の厳守
    提出期限を過ぎると、保険料の決定が遅れる可能性があります。期限内の提出を心がけましょう。

まとめ:算定基礎の重要性

社会保険の算定基礎は、従業員の保険料を適正に決定するための重要な手続きです。企業は、毎年4月から6月の給与情報を正確に把握し、7月10日までに算定基礎届を提出する必要があります。

大阪・東京・福岡・名古屋などの中小企業においても、算定基礎の仕組みを理解し、適切な手続きを行うことで、従業員の安心と企業の信頼を守りましょう。

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