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歩合給とは?メリット・デメリットとその仕組みを解説
歩合給制度は、従業員のモチベーション向上や企業業績の向上に繋がる可能性を秘めた一方で、収入の不安定性やノルマ達成へのプレッシャーといった課題も併せ持っています。
多くの企業で導入されているこの制度について、正しく理解することで、より効果的な活用方法が見えてくるでしょう。
歩合給とは
成果に応じて変動する給与のこと
歩合給とは、従業員の成果、例えば売上高や生産量、獲得件数などに比例して給与が変動する報酬体系です。
固定給とは異なり、成果を上げれば上げるほど給与が増加し、成果が少なければ給与も減少するという、成果主義を明確に反映した仕組みと言えます。
そのため、個々の従業員の頑張りが給与にダイレクトに反映されるため、高いモチベーションの維持に繋がる可能性を秘めている反面、収入の不安定性も伴います。
具体的な計算方法は、企業や職種によって異なるため、採用を検討する際は、詳細な条件を確認することが重要です。
例えば、基本給に歩合給を上乗せする形や、歩合給のみで給与を構成する場合など、様々なパターンが存在します。
固定給とは異なる仕組み
固定給は、従業員の成果に関わらず、予め決められた金額が毎月支払われる給与体系です。
一方、歩合給は、その名の通り成果に応じて変動するため、固定給とは根本的に異なる仕組みです。
固定給は、生活の安定性を重視する制度であり、一方歩合給は、成果主義を重視した制度であると理解できます。
企業は、従業員の特性や職種、業務内容などを考慮し、どちらの制度を採用するか、あるいは両方を組み合わせたハイブリッド型の制度を採用するかを決定する必要があります。
例えば、営業職では、成果を明確に評価できることから歩合給が採用されるケースが多く見受けられますが、事務職などでは、固定給が採用されるケースが多いと言えるでしょう。
業績連動型賃金の一種
歩合給は、業績連動型賃金の一種に分類されます。
業績連動型賃金には、歩合給以外にも、賞与やインセンティブなど様々な形態がありますが、歩合給は、その中でも最も直接的に成果と報酬を結びつける仕組みと言えるでしょう。
業績連動型賃金は、企業全体の業績だけでなく、個々の従業員の成果を反映させることで、従業員のモチベーション向上や生産性向上に繋がることを目指した制度です。
しかし、一方で、過度な競争やプレッシャーを生み出す可能性も指摘されており、制度設計においては、従業員のモチベーションとワークライフバランスの両方を考慮することが重要です。
歩合給のメリット・デメリットとは?
成果に応じて高収入が可能
歩合給制度の最大のメリットは、成果を上げれば上げるほど高収入が期待できる点です。
特に、営業職や販売職など、成果が数値で明確に測れる職種では、高いモチベーションを維持し、高い成果を上げるインセンティブとなります。
目標達成への努力が直接的に報酬に反映されるため、高い目標設定と挑戦を促す効果も期待できます。
ただし、高収入を得るためには、相当な努力とスキル、そして運も必要となる場合があることを理解しておく必要があります。
モチベーション向上に繋がる可能性
歩合給は、従業員のモチベーション向上に繋がる可能性が高い制度です。
成果と報酬が直接的にリンクしているため、従業員は自身の努力が正当に評価され、報酬に反映されることを実感できます。
これは、従業員の仕事への満足度やエンゲージメントを高め、生産性向上に繋がる可能性があります。
一方で、過度な競争やプレッシャーが生まれる可能性もあり、モチベーション向上効果は、制度設計や企業文化、そして個々の従業員の特性によって大きく左右されることを考慮する必要があります。
収入が不安定になる
歩合給制度の大きなデメリットは、収入の不安定性です。
成果が少なければ給与も減少するため、生活の安定性に不安を感じる従業員も少なくありません。
特に、不況時や、市場環境の変化など、外的要因によって成果が大きく左右される状況下では、収入の変動が大きくなり、生活への影響も大きくなる可能性があります。
そのため、企業は、従業員への適切な教育やサポート体制を整え、不安を軽減する対策を講じる必要があります。
ノルマ達成へのプレッシャー
歩合給制度では、ノルマ達成へのプレッシャーが大きくなる可能性があります。
目標達成が報酬に直結するため、従業員は常に目標達成へのプレッシャーを感じることになります。
このプレッシャーは、モチベーション向上に繋がる場合もありますが、過度なプレッシャーは、精神的な負担となり、健康問題や離職に繋がる可能性もあります。
そのため、企業は、適切なノルマ設定と、従業員へのメンタルヘルスケア対策を講じる必要があります。
まとめ
今回は、歩合給の定義、仕組み、メリット、デメリットについて解説しました。
歩合給は、成果主義を重視した報酬体系であり、高収入の可能性やモチベーション向上に繋がる反面、収入の不安定性やノルマ達成へのプレッシャーといった課題も存在します。
企業は、自社の事業特性や従業員の状況を十分に考慮し、メリットとデメリットを比較検討した上で、適切な制度設計を行う必要があります。
また、従業員に対しても、制度の内容や期待される役割を明確に伝え、理解を深めるための教育やサポート体制を整えることが重要です。
適切に運用することで、従業員のモチベーション向上と企業業績の向上を実現できる可能性を秘めた制度であると言えるでしょう。
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