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【大阪難波の社労士】103万・106万・130万の壁の違いは?企業が取るべき対応を解説

2023.04.28 社労士コラム

大阪難波を中心に企業の労務対応をサポートしている、社会保険労務士法人渡辺事務所です。

企業・担当者様によっては、従業員から「103万円(または106万円、130万円)の年収を超えたくない」と相談される機会があるかもしれません。それぞれの金額に壁があるといわれていますが、具体的にどのような内容なのでしょうか?

本記事では、103万・106万・130万の壁の違いについて紹介します。

また2024年10月に予定している、106万の壁における社会保険の適用拡大にともなう、企業が取るべき対応についても解説します。

表で簡単理解!103万・106万・130万の壁の主な違い

103万・106万・130万の壁の主な違いは、次の表の通りです。

年収住民税所得税社会保険料
~103万円年収100万円~103万円の場合は支払う支払わない支払わない
103万円~106万円支払う支払う支払わない
106万円~130万円支払う支払う一定の条件下で支払う
130万円~支払う支払う支払う

以下で、それぞれの壁の詳細を見ていきましょう。

103万の壁

103万の壁は、所得税の壁です。年収が103万円を少しでも超えると、所得税が発生します。

ただし、扶養する側は配偶者特別控除を利用できるため、扶養される側の所得税発生にともなって税金が増える心配はありません。

またアルバイトする学生向けの勤労学生控除を利用すれば、一定の条件下で最大130万円までが非課税となります。

106万の壁

106万の壁は、社会保険加入に関する壁です。以下で紹介する一定の条件に該当した上で、年収が106万円を超えた場合、社会保険の被保険者となります。

  • 所定労働時間が週20時間以上
  • 雇用期間が続けて2カ月を超えると見込まれる
  • 賃金月額が8万8,000円以上
  • 昼間の学生ではない
  • 企業内の被保険者の総数が101名以上

労働時間が短いパートやアルバイト従業員も上記の条件に該当すれば、社会保険に加入しなければいけません。従業員の社会保険加入にともなって、企業が担う負担は大きくなるでしょう。

また2024年10月より、被用者保険の適用が拡大されます。詳細は後述します。

130万の壁

130万の壁は、社会保険の扶養の壁です。これまで家族の社会保険の扶養に入っていた人も、年収130万円を超えると扶養から外れます。

扶養から外れるため、勤務先の社会保険に加入するか、加入できない場合は国民年金や国民健康保険に自身で加入することになります。

新たに社会保険料の支払いが発生し、年収によっては手取りが減ってしまうでしょう。

手取りが減っても社会保険加入にともなって、将来もらえる年金が増えるメリットがあります。手取りを減らしたくない場合は、年収150万円以上を目指すとよいでしょう。

【2024年10月】106万の壁における社会保険の適用が拡大

2024年10月より、106万の壁における社会保険の適用が拡大します。現行は常時101名以上の被保険者を使用する企業が対象ですが、51名以上の企業に広がります。

以下で適用拡大に向けて、企業が準備しておくべきものを見ていきましょう。

対象者を把握する

まずは、企業内で対象者を把握しましょう。年収106万円を超えたからといって、すべての従業員が対象となるわけではありません。

先でも述べましたが、加入条件は次の通りです。

  • 所定労働時間が週20時間以上
  • 雇用期間が続けて2カ月を超えると見込まれる
  • 賃金月額が8万8,000円以上
  • 昼間の学生ではない
  • 企業内の被保険者の総数が51名以上

被保険者の総数の部分だけ、101名から51名に変わります。

従業員数をカウントする

対象者が明確になったら、従業員数をカウントします。カウントするのは社会保険の被保険者数で、適用対象外の従業員は含みません。

従業員数の変動が激しい企業の場合は、直近12カ月のうち、6カ月で基準を上回った段階が適用対象です。

一度でも適用対象となれば、その後に従業員数が基準を下回っても適用となる点には注意しましょう。

新たに増える負担額を計算する

適用拡大によって、新たに増える負担額を計算しましょう。社会保険へ加入する従業員数が増えれば、企業の費用負担も増加します。

適切に企業を経営していく上では、あらかじめ保険料負担がどの程度になるかを把握しておくことが大切です。

厚生労働省のホームページにある「社会保険料かんたんシミュレーター」を使うと、簡単に保険料の負担額を試算できます。実際の納付額とは異なりますが、ひとつの参考となるでしょう。

参照:厚生労働省「従業員数500人以下の事業主のみなさま

対象者へ説明する

社会保険加入にともなって保険料が徴収されるため、説明会や面談などを通じて対象者へ事前に説明しましょう。

説明するときは保険料の支払いだけでなく、社会保険加入によるメリットも一緒に伝えます。

また従業員によっては、労働時間の調整を希望するかもしれません。働き方の希望を聞きながら、労働時間の変更などを検討するとよいでしょう。

社会保険料の負担増に向けて企業が取るべき対応

たとえば、飲食業や小売店などの中にはパート・アルバイト従業員を多く雇っているところがあり、社会保険料の負担がより大きくなると予想されます。

負担増に向けて企業が取るべき対応を、以下で2つ紹介します。

人員計画を見直す

まずは人員計画を見直してみましょう。

たとえば、以下のような人員計画の見直しによって、社会保険料の負担を抑えられる可能性があります。

  • 多数の従業員で労働時間を分散させる
  • 優秀な従業員にシフトを優先させる

多数の従業員で、労働時間を分散させる方法があります。「労働時間が減っても、働き続けたい」と思っている従業員が多い場合に有効です。

また優秀で企業への貢献度が高い従業員がいる場合、優先的にシフトを割り当てるとよいでしょう。企業全体における社会保険料の負担を抑えながら、優秀な従業員に稼げるチャンスを与えられます。

ただし、特定の従業員ばかりを優先すると、他の従業員の士気が下がる懸念があるため、それぞれの状況に合わせた検討が大切です。

助成金を活用する

非正規雇用の従業員のキャリアアップ促進を目的としたキャリアアップ助成金や、生涯現役社会の実現に向けた65歳超雇用推進助成金を活用する方法があります。

  • キャリアアップ助成金(正社員化コース)
  • キャリアアップ助成金(短時間労働者労働時間延長コース)
  • 65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)
  • 65歳超雇用推進助成金(高年齢者無期雇用転換コース)

これらは一例ですが、助成金をまだ活用していない企業は、活用を検討するとよいでしょう。

渡辺事務所では助成金申請の代行サポートをしていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

参照:厚生労働省「6.雇用環境の整備関係等の助成金

まとめ

103万・106万・130万にはそれぞれ壁があり、所定の年収を超えると納税義務や社会保険への加入などが求められます。

社会保険に加入する従業員が増えると、同時に企業の費用負担も大きくなります。人員計画を見直したり、雇用環境を整える助成金を活用したりするとよいでしょう。

社会保険労務士法人渡辺事務所は、大阪市中央区難波を拠点に全国対応しております。社会保険や助成金などに関するサポートへ対応しているため、お困りの企業・担当者様はぜひご連絡ください。

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