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成果給のメリットとデメリットとは?導入すべきか判断するポイント

2026.01.20 社労士コラム

給与体系の見直しは、組織の成長や従業員の働きがいを左右する重要な経営課題です。
成果給は、個々の従業員の業績や貢献度を給与に反映させることで、組織全体の生産性向上を目指す考え方として注目されています。
しかし、その導入にあたっては、期待される効果だけでなく、考慮すべき側面も存在します。
成果給がもたらすメリットと、それに伴うデメリットを理解することは、制度設計において不可欠と言えるでしょう。

成果給のメリットとは

従業員のモチベーション向上

成果給制度では、個人の頑張りや達成した成果が直接、給与や昇給といった形で報われることが期待できます。
年功序列型の給与体系では、勤続年数や年齢が重視される傾向がありますが、成果給であれば、若手であっても貢献度が高ければそれに見合った報酬を得られる可能性があります。
このような「やればやるほど報われる」という仕組みは、従業員一人ひとりの仕事に対する意欲を高め、主体的な行動を促す強力な原動力となります。

優秀な人材の確保と育成

成果が正当に評価され、報酬に結びつく環境は、優秀な人材にとって魅力的な職場となります。
自身の能力や成果を最大限に発揮したいと考える意欲的な人材は、成果給制度を掲げる企業に惹かれやすくなります。
また、社内においても、従業員はより高い成果を目指してスキルアップに励むようになり、結果として組織全体の能力向上に繋がります。
公正な評価システムは、優秀な人材の定着を促し、育成にも寄与すると言えるでしょう。

コスト削減と人件費の適正化

成果給制度は、会社への貢献度が低い、あるいは成果を上げていない従業員に対して、過剰な人件費を支払う必要がなくなるため、コスト削減に繋がる可能性があります。
年功序列のように、勤続年数に応じて自動的に給与が上がるわけではないため、人件費の配分をより効率的かつ戦略的に行うことが可能になります。
貢献度の高い従業員への報酬は増加する可能性がありますが、それは会社への直接的な貢献に対する対価として支払われるため、人件費の適正化という観点からは理想的な側面があります。

成果給のデメリットとは

短期的な成果に偏りやすい

成果給制度は、目に見える成果や短期的な業績が評価に繋がりやすいため、従業員が短期的な目標達成に固執し、中長期的な視点や戦略的な思考を疎かにしてしまうリスクがあります。
将来的な成長に繋がるような、評価には直接結びつきにくい活動や、リスクを伴う挑戦が敬遠される傾向も考えられます。
組織全体の持続的な発展のためには、短期的な成果だけでなく、長期的な視点も評価に含める工夫が必要となるでしょう。

公正な評価が難しい場合がある

成果給制度を導入する上で、最も難しい課題の一つが、公正な評価基準の設定です。
特に、営業職のように成果が数値化しやすい職種とは異なり、研究開発、管理部門、あるいはチームで協力して進めるプロジェクトなど、成果の測定が難しかったり、個人の貢献度を正確に分離することが困難な職務においては、公平な評価基準を設けることが難しくなります。
評価基準が曖昧なままだと、従業員の不満や不公平感に繋がりかねません。

組織の協調性が失われる恐れ

成果給制度が過度に競争を煽る形になると、従業員間の協力関係が損なわれ、組織全体の協調性が失われる恐れがあります。
「自分の成果さえ上げれば良い」という個人プレーに走り、チームワークや部署間の連携が希薄になる可能性があります。
これは、個々の従業員のパフォーマンスは向上しても、組織全体としては非効率になったり、心理的安全性が低下したりする原因となり得ます。

まとめ

成果給制度は、従業員のモチベーション向上、優秀な人材の確保と育成、そして人件費の適正化といった多くのメリットをもたらす可能性があります。
しかしその一方で、短期的な成果への偏り、公正な評価の難しさ、組織の協調性低下といったデメリットも無視できません。
成果給の導入を検討する際には、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自社の組織文化や業務内容に合わせて、公平で納得感のある評価基準を慎重に設計することが不可欠です。
制度の運用方法や、評価者への教育なども含め、多角的な視点からの検討が求められます。

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