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社労士顧問契約のメリット・デメリットを徹底解説!中小企業の費用相場と効果的な活用戦略

2025.11.30 社労士顧問契約

働き方改革関連法の施行や頻繁な社会保険制度の改正により、中小企業における労務管理の重要性はかつてないほど高まっています。「従業員とのトラブルを未然に防ぎたい」「複雑な手続きに時間を取られず本業に集中したい」と考える経営者にとって、社労士との顧問契約は有効な選択肢の一つです。

社労士顧問契約のメリット・デメリットを徹底解説!中小企業の費用相場と効果的な活用戦略

しかし、いざ契約を検討し始めると「具体的なメリットが見えにくい」「毎月の顧問料に見合う効果があるのか」「自社に合った社労士をどう選べばいいのか」といった疑問や不安を抱く方も少なくありません。

本記事では、社労士と顧問契約を結ぶ本質的な意義から、実務上のメリット・デメリット、具体的な費用相場の実態、そして契約の効果を最大化するための活用戦略までを、専門的な視点で深く掘り下げて解説します。

社労士顧問契約とは?その本質と中小企業への導入意義

社労士(社会保険労務士)との顧問契約とは、毎月定額の報酬を支払うことで、労務管理や社会保険に関する継続的なサポートを受ける契約形態を指します。単発で業務を依頼する「スポット契約」とは異なり、企業の成長フェーズや経営状況を深く理解した上でのアドバイスが可能になる点が最大の特徴です。

  • 継続的な関係性: 企業の内部事情に精通した「外部の人事部長」のような役割を果たします。
  • 予防法務の観点: トラブルが起きてから対処するのではなく、起きないための仕組み作りを支援します。
  • 迅速な対応: 日々の些細な疑問から緊急のトラブル対応まで、優先的にサポートを受けられます。
  • 経営資源の集中: 複雑な専門業務をアウトソーシングすることで、経営者や社員はコア業務に専念できます。

特に、専任の人事担当者を置く余裕がない中小企業においては、法改正への対応漏れを防ぎ、組織の土台を固めるための重要な投資といえます。

【リスク回避と成長加速】社労士顧問契約がもたらす多角的なメリット

社労士と顧問契約を結ぶことは、単なる事務代行以上の価値を企業にもたらします。ここでは、経営リスクの回避と企業の成長加速という2つの側面から、具体的なメリットを解説します。

1. 労務トラブルの未然防止とリスクマネジメント

最大のメリットは、労務リスクの低減です。未払い残業代請求、不当解雇の訴え、ハラスメント問題など、企業を揺るがす労務トラブルは年々増加しています。顧問社労士がいれば、就業規則の整備や雇用契約書の適切な運用を通じて、これらのリスクを未然に防ぐ防波堤を築くことができます。万が一トラブルが発生した場合でも、法的な根拠に基づいた適切な初動対応が可能となり、被害を最小限に抑えられます。

2. 複雑な法改正へのタイムリーな対応

労働基準法、育児・介護休業法、雇用保険法など、労務関連の法律は毎年のように改正されます。これら全ての情報を自社だけでキャッチアップし、実務に反映させるのは至難の業です。顧問契約を結んでいれば、自社に影響のある法改正情報をタイムリーに入手でき、必要な規程の改定や運用の変更をスムーズに進めることができます。

3. 助成金・補助金の提案と受給漏れ防止

厚生労働省管轄の助成金は、原資が雇用保険料であるため返済不要ですが、要件が複雑で申請期限も厳格です。顧問社労士は、企業の採用計画や労働環境の改善状況を把握しているため、「このタイミングならこの助成金が使える」という提案をプロアクティブに行うことができます。スポット依頼では見逃されがちな受給チャンスを逃さない点も大きなメリットです。

4. 人件費削減と業務効率化

社内で労務担当者を一人雇用する場合、給与や社会保険料、採用コストを含めると年間数百万円のコストがかかります。一方、顧問社労士への報酬は月額数万円からと、人件費に比べて圧倒的に低コストです。また、電子申請に対応した社労士であれば、役所への移動時間や待ち時間も削減でき、バックオフィス業務の大幅な効率化が実現します。

5. 経営判断を支える相談相手の確保

「社員のモチベーションを上げたい」「賃金制度を見直したい」といった人事戦略に関する悩みを、専門的な見地から相談できるパートナーが得られます。他社の事例や業界のトレンドを踏まえたアドバイスは、孤独になりがちな経営者の意思決定を強力にサポートします。

6. 採用力と定着率の向上

適切な労務管理が行われている企業は、従業員にとっても安心して働ける環境です。「法令遵守が徹底されている」「評価制度が公平である」といった事実は、求職者へのアピールポイントとなり、既存社員のエンゲージメント向上にも寄与します。結果として、採用力の強化と離職率の低下につながります。

【潜在的課題を理解】社労士顧問契約のデメリットと事前対策

メリットの多い顧問契約ですが、いくつかのデメリットや注意点も存在します。これらを事前に理解し対策を講じることで、契約後のミスマッチを防ぐことができます。

  • 固定コストの発生: 毎月定額の顧問料が発生するため、相談事項が少ない月でも費用がかかります。
  • 担当者との相性: 社労士も人間であるため、コミュニケーションのスタイルや価値観が合わない場合があります。
  • 社内ノウハウの空洞化: 業務を丸投げしすぎると、社内に労務管理の知識や経験が蓄積されにくくなります。
  • 専門分野の不一致: 全ての社労士が全分野に精通しているわけではありません。IT業界に強い、飲食業に強いなど得意不得意があります。

これらの課題に対しては、「自社の業界に強い社労士を選ぶ」「定期的なミーティングで業務内容を見直す」「担当者変更の可否を契約前に確認する」といった事前対策が有効です。特に社内ノウハウについては、単に代行してもらうだけでなく、担当社員への指導・育成を含めた契約内容にすることで解消できます。

中小企業が知るべき社労士顧問契約の費用相場と料金体系のカラクリ

社労士の顧問料は現在自由化されており、事務所によって料金体系は様々です。しかし、一般的な相場観を理解しておくことは、適正な契約を結ぶ上で不可欠です。

従業員規模別の月額顧問料相場

一般的に、顧問料は従業員数(役員・パート含む)に比例して設定されます。以下は、手続き代行と労務相談を含む「包括的な顧問契約」の目安です。

  • 4名以下: 月額 20,000円 〜 30,000円
  • 5名 〜 9名: 月額 30,000円 〜 40,000円
  • 10名 〜 19名: 月額 40,000円 〜 50,000円
  • 20名 〜 29名: 月額 50,000円 〜 60,000円
  • 30名以上: 月額 60,000円 〜(以降、10名ごとに加算される傾向)

料金体系のカラクリと注意点

「月額1万円〜」といった格安の顧問料を見かけることがありますが、これには理由があります。多くの場合、以下のようなパターンに分かれます。

  1. 相談顧問(アドバイザリー)のみ: 手続き代行は含まず、相談のみの契約。手続きは別料金または自社で行う必要があります。
  2. 手続き顧問のみ: 定型的な手続きのみを代行し、複雑な労務相談は別料金となるケース。
  3. 給与計算は別オプション: ほとんどの事務所で、毎月の給与計算業務は顧問料とは別のオプション料金(従業員1人あたり500円〜1,000円程度)として設定されています。
  4. 就業規則作成や助成金申請: これらは通常、顧問料には含まれず「スポット契約」として別途費用が発生します(顧問契約割引がある場合が多い)。

見積もりを比較する際は、単に金額を見るのではなく、「どの業務が含まれているか」を詳細に確認することが重要です。

最適な顧問社労士を選ぶための評価基準と契約のポイント

自社にマッチする社労士を選ぶためには、明確な評価基準を持つ必要があります。以下のポイントをチェックリストとして活用してください。

  • 専門性と実績: 自社の業界特有の労務課題(例:運送業の2024年問題、IT企業の裁量労働制など)に詳しいか。
  • ITリテラシー: クラウド給与計算ソフトやチャットツール(Chatwork, Slack等)、電子申請に対応しているか。これらが使えると業務効率が格段に上がります。
  • レスポンスの速さ: 質問に対してどのくらいの速さで回答が来るか。原則24時間以内など、基準が明確か。
  • 提案力: 言われたことだけをやる「受け身」の姿勢か、法改正やリスク対策を積極的に提案してくれる「能動的」な姿勢か。
  • 相性と人柄: 経営者の理念に共感してくれるか。専門用語を使わず、わかりやすい言葉で説明してくれるか。

契約前には必ず面談(対面またはWeb)を行い、これらのポイントを直接確認しましょう。特に「悪いニュース(法改正によるコスト増など)も隠さずに早く伝えてくれるか」は信頼関係を築く上で重要な要素です。

顧問社労士との連携を最大化!効果的な活用で成果を出す方法

顧問契約を結んで終わりではありません。社労士を自社の「外部ブレーン」として最大限に活用するための戦略を紹介します。

1. 定期的な情報共有ミーティングを実施する

トラブルが起きた時だけでなく、四半期に一度などは定例のミーティングを設定しましょう。経営計画や採用予定、組織改編の構想などを事前に共有することで、社労士から先回りしたリスク対策や助成金の提案を引き出すことができます。

2. 相談の質を高める

「どうすればいいですか?」という丸投げの質問よりも、「当社はこうしたいと考えているが、法的なリスクはあるか?」「実現するためにどのような手順が必要か?」といった具体的な相談を投げかけることで、より精度の高いアドバイスが得られます。

3. 社内研修の講師として活用する

管理職向けのハラスメント研修や、新入社員向けの社会保険基礎講座など、社内研修の講師を依頼するのも有効です(別途費用がかかる場合もあります)。第三者の専門家から話をすることで、社員の納得感やコンプライアンス意識が高まります。

4. ツールとしてのIT連携を深める

勤怠管理システムや給与計算ソフトのアカウントを共有し、リアルタイムでデータをチェックしてもらえる体制を作りましょう。これにより、長時間労働の兆候を早期に発見したり、計算ミスを未然に防いだりすることが可能になります。

顧問契約は、企業の成長を支えるための重要なパートナーシップです。コスト面だけでなく、得られる安心感や将来的なリスク回避効果を総合的に判断し、自社にとって最適な社労士を見極めてください。

関連する詳しい情報はこちらのブログ一覧もご参照ください。

まとめ

社労士との顧問契約は、中小企業にとって「守り」と「攻め」の両面を強化する戦略的な投資です。労務トラブルの予防や法改正への対応といったリスク管理はもちろん、本業への集中や採用力の向上といったメリットも享受できます。

一方で、費用対効果を最大化するためには、自社のニーズに合ったサービス内容や得意分野を持つ社労士を選定し、契約後も能動的にコミュニケーションを取ることが不可欠です。今回解説した費用相場や選び方のポイントを参考に、自社の成長を共に歩めるパートナーを見つけてください。

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