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平均賃金とは?計算方法・注意点を徹底解説!誤解しがちなポイントも紹介
「平均賃金ってどうやって計算するの?」「給与とは違うの?」「退職金や休業補償に関係あるらしいけど…」。そんな疑問をお持ちではありませんか?
実は、平均賃金は労働基準法で定められた特別な計算基準で、退職時の解雇予告手当、休業手当、労災補償、育児休業給付など、幅広い場面で金額の基準となります。給与と混同されやすく、正しい理解と計算ができていない企業も少なくありません。
この記事では、平均賃金の基本的な定義から計算方法、よくある誤解、企業が知っておくべき注意点まで、実務で使える知識をわかりやすく解説します。特に、東京・大阪・名古屋・福岡の中小企業の経営者や総務担当者が安心して労務対応できるよう、具体例も交えてご紹介します。
平均賃金とは何か?基本と制度の裏話
労働基準法に基づく「基準となる賃金」
平均賃金とは、労働基準法第12条に定められた賃金の平均額です。対象となる3か月間の総賃金を、その期間の日数(暦日数)で割って算出します。ただし、下記の2つの金額のうち、いずれか高い方が採用されます。
- ①3ヶ月間の賃金総額 ÷ その期間の日数(平均賃金方式)
- ②賃金総額 ÷ その期間の労働日数 × 0.6(60%基準)
つまり、最低でも「日額の60%」は保証される制度となっています。
平均賃金が必要なシーン
中小企業で平均賃金が求められる場面は多岐にわたります。主なケースは以下の通りです:
- 解雇予告手当(即日解雇時に必要)
- 休業手当(会社都合による休業)
- 労災補償(業務中のケガや病気)
- 育児休業給付や介護休業給付の算定基準
これらの金額を誤ると、従業員とのトラブルや行政指導の対象になることもあります。
よくある間違いや誤解
「基本給だけを使えばいい」「残業代は含まない」などの誤解がよくありますが、正しくは残業代や通勤手当、役職手当なども含めた全ての賃金を計算に入れる必要があります。ただし、臨時の賞与や慶弔金などは除かれます。
具体例:A社のケース
大阪の製造業A社では、解雇手当を基本給のみで計算していました。しかし労働者から「平均賃金の額が違う」と労基署に相談され、追加支払いと是正勧告を受けた事例があります。適切な「平均賃金」の理解がなければ、企業にとって大きなリスクとなるのです。
企業が取るべき8つの実践アクション
- 1. 賃金データを毎月正確に記録・保管する
賃金明細や勤怠データの記録は、平均賃金算定に不可欠です。給与計算のアウトソースやDX化でデータの可視化・正確性を高めましょう。 - 2. 就業規則で平均賃金の取り扱いを明記する
解雇手当や休業補償の基準として明確化しておくことで、従業員とのトラブル防止につながります。 - 3. 法改正や通達の最新情報をチェック
法律の変化に敏感になりましょう。大阪・東京・名古屋・福岡の社労士顧問と連携すれば、常に最新情報が得られます。 - 4. 給与計算システムを見直す
最新の給与計算アプリには平均賃金の自動算出機能があります。無料のクラウドサービスを活用すれば、内製化しながら手続きの手間も軽減できます。 - 5. 労務担当者への研修を定期的に実施
就業規則や給与体系の理解を深めることで、計算ミスを防ぎます。DX研修を取り入れる企業も増えています。 - 6. 手当の支給ルールを見直す
含む賃金/除く賃金を明確にしないと、誤算の原因になります。制度を見直し、顧問社労士と連携を。 - 7. 顧問社労士による月次チェックを依頼する
自社で内製化している企業でも、定期的な第三者チェックで安心感が高まります。 - 8. 労災や育休給付の申請にも活用を意識
平均賃金は各種手続きにも関係します。助成金や給付金の申請でミスがないよう、計算根拠を把握しておきましょう。
よくある質問Q&A
Q. 給与と平均賃金は何が違うの?
A. 給与は実際に支払われた賃金の総称ですが、平均賃金は法的に定められた計算式により算出された“基準金額”です。制度上の目的が異なります。
Q. 臨時的な賞与や祝い金も含めてよい?
A. いいえ。臨時的に支払われた賞与や見舞金などは、平均賃金には含めません。定期的・恒常的に支払われる賃金のみが対象です。
Q. アルバイト・パートにも平均賃金は適用される?
A. はい。正社員だけでなく、アルバイトやパートタイムの従業員も平均賃金の対象になります。労災補償や休業手当などで重要になります。
Q. 平均賃金を自己流で出しても大丈夫?
A. 基準が明確に決まっているため、自己流の計算は危険です。誤りがあると是正勧告やトラブルの元となるため、必ず制度に従った計算をしましょう。
まとめ
この記事では「平均賃金」の定義、計算方法、活用場面、そして企業としてとるべき具体的アクションまでを詳しく解説しました。
平均賃金は、給与とは違う特別な基準です。誤った理解のまま運用すると、従業員とのトラブルや行政指導に繋がる恐れがあります。大阪・東京・福岡・名古屋などで人事労務を担う方は、顧問社労士の活用やシステムのDX化、給与計算の見直しを通じて、正確な運用を目指しましょう。
「知らなかった」では済まされない項目だからこそ、今すぐ確認・改善することが、従業員との信頼構築と企業リスクの回避に繋がります。
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