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確定拠出年金の「配分指定書」、書き方とおすすめ運用法を徹底解説!

2025.06.29 社労士コラム

「確定拠出年金の配分指定書って何を書けばいいの?」「おすすめの配分ってある?」「書かないとどうなるの?」——従業員100名以上の中小企業で企業型DC(確定拠出年金)を導入している、または導入を検討している企業の経営者・総務担当者が直面しがちなのが、“配分指定書”の取り扱いです。

導入:配分指定書に関するよくある3つの悩み

  • ・「何にどれくらい配分すればいいのか分からない」と社員に相談される
  • ・そもそも“書かなくても自動で配分されるのでは?”と考えている社員が多い
  • ・大阪や東京など拠点ごとに対応がバラバラで、制度説明も行き届いていない

これらの悩みの背景には、確定拠出年金制度そのものの理解不足と、運用責任が本人にあるというDC制度の特性が関係しています。この記事では、「配分指定書とは何か?」という基礎から、おすすめの配分方法や実務的な注意点までを、名古屋・福岡・大阪・東京の企業支援経験豊富な社会保険労務士の視点で解説します。

配分指定書とは?その役割と意味

定義と目的

配分指定書とは、従業員が会社拠出分(またはマッチング拠出分)を「どの運用商品に何%ずつ配分するか」を指定する書類です。初期設定で“運用商品”を指定しなければ、自動的に「元本確保型商品」のみに配分されることが一般的です。

提出しないとどうなる?

  • ・運用が“安全だが増えない”元本確保型に自動設定される
  • ・長期的に見て運用効率が低く、資産形成に差が出る
  • ・会社側の導入目的(福利厚生や老後支援)にもそぐわない結果に

対象となる人は?

企業型DC加入者の全員が提出対象です。特に新規加入者は、加入手続きと同時に提出を求められます。

おすすめの配分方法とは?社員に伝えたい5つの基本戦略

  • ① 「年齢別」でリスク配分を調整する
    若年層は株式や外国資産などリスク資産の比率を高め、40代後半以降は債券中心に切り替える「ライフステージ別配分」が基本戦略です。
  • ② 「分散投資」でリスクを分ける
    国内株式・外国株式・債券・REITなどを複数に配分することで、経済変動に強いポートフォリオが組めます。福岡の建設企業では、この考え方を導入した説明会で社員の理解が深まりました。
  • ③ 元本確保型のみは避ける
    安心感はありますが、インフレに負ける可能性も。名古屋の製造業では、全社員の配分が元本型だったことが発覚し、社労士が啓発セミナーを開催。
  • ④ バランス型投資信託を活用
    投資初心者には、複数資産を自動的に分散してくれる「バランス型」商品がおすすめです。大阪では導入企業の半数以上がバランス型を初期推奨しています。
  • ⑤ 自社でセミナーや説明会を開催する
    東京の商社では、年に1回運用会社と連携して“資産運用研修”を実施。社員の納得度・申込率が飛躍的に向上しました。

配分指定書の実務ポイントと手続き

提出タイミング

加入手続き完了後、すぐに指定書を提出してもらうことが理想です。未提出の場合、デフォルト商品に自動配分されます。

提出方法

  • ・紙媒体(本人署名)の提出
  • ・Web入力(企業ポータル or 運用機関のシステム)

多くの企業では、ペーパーレス推進のためWeb提出が主流になっています。

会社側の対応

  • ・新入社員や異動社員への案内
  • ・制度説明書と併せて配布
  • ・未提出者へのフォロー(毎月チェック)

よくある質問と回答

Q. どう配分すれば正解か分かりません

A. 正解は一つではありません。年齢・家族構成・価値観によって異なるため、最低限「リスク分散」「長期保有」の2つを意識することが大切です。

Q. 書かなくても問題ないの?

A. 法的な罰則はありませんが、長期運用という目的を果たせない可能性が高く、将来的に後悔する社員も多いです。

Q. 社内でどこまでサポートすればいい?

A. 制度説明会の開催や、配分の考え方をまとめた資料の配布がおすすめ。外部講師(金融機関や社労士)の活用も効果的です。

Q. 社労士はサポートしてくれる?

A. はい。配分指定書の書き方指導、運用会社との調整、社員向け研修の企画まで対応可能です。大阪・東京・福岡・名古屋でも多数事例あり。

まとめ:配分指定書は“未来の資産設計図”

確定拠出年金は、福利厚生だけでなく、社員の老後生活にも影響を与える大切な制度です。「配分指定書」はその第一歩であり、適切なアドバイスや教育が企業の信頼にもつながります。

従業員の安心と資産形成を支える制度運用のために、顧問社労士や運用機関と連携し、適切な制度運用とサポート体制を整えていきましょう。

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