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昇給制度がわかりにくい…その理由と納得できる仕組みを作る方法

2025.05.19 スタッフブログ

「昇給って本当にあるの?」「なんで自分の昇給額はこんなに少ないの?」「評価と昇給がどう結びついているのか見えない…」
そんな昇給制度に対する疑問や不満、あなたも一度は感じたことがあるのではないでしょうか?

昇給制度への3つの「不満」とその原因

企業の昇給制度に対してよく聞く悩みは、以下のようなものです。

  • 「昇給のルールが曖昧で、どのくらい上がるのか見通しが立たない」
  • 「評価と昇給が結びついているのか不透明で、納得感がない」
  • 「業績が悪い年は昇給なしと言われるが、モチベーションが下がる」

こうした不満が生まれる原因は、企業ごとに昇給の仕組みが異なり、その内容が従業員に十分説明されていないことが多いからです。また、評価制度と連動していない、もしくは連動していてもその仕組みが不透明な場合、昇給に納得できないと感じやすくなります。

この記事では、昇給制度の基本的な仕組みや種類、そして納得感を高めるための改善ポイントについてわかりやすく解説します。昇給の仕組みを理解すれば、自身のキャリアをどう築いていくべきかも見えてきます。

昇給制度の基本と種類を理解しよう

1. 昇給制度とは?

昇給制度とは、従業員の基本給を定期的に見直し、引き上げる仕組みです。昇給には法律上の義務はありませんが、企業の人事政策や従業員のモチベーション維持のため、ほとんどの企業が制度として取り入れています。

2. 昇給制度の主な種類

  • 定期昇給(年次昇給):年齢や勤続年数、あるいは能力の向上に応じて毎年昇給する制度。新卒採用が多い企業で広く採用されています。
  • 評価昇給(成果昇給):人事評価の結果に基づいて昇給額が決まる制度。成果主義を取り入れる企業で導入されています。
  • 能力昇給:資格取得やスキルアップなど、能力の向上に応じて昇給する仕組み。技術職や専門職で見られます。
  • 業績連動昇給:企業全体の業績に応じて昇給額を決める方式。不景気やコロナ禍で取り入れる企業が増えています。

3. よくある誤解:「昇給=自動的に給料が上がる?」

「毎年必ず給料が上がる」と思っている方も多いかもしれませんが、実は昇給額がゼロやマイナスの場合もあります。特に、成果主義や業績連動型の企業では、昇給が見送られることも。

たとえば、従業員50名のIT企業C社では、成果主義に基づく評価昇給制度を採用しています。ある年、Aさんは評価が低く、昇給はゼロ。一方、同じチームのBさんは高評価で月額1万円の昇給。このように、評価結果に応じて差が生じるのが評価昇給の特徴です。

4. 日本企業に多い「定期昇給」の仕組み

日本企業では、年功序列型の文化が根強いため、定期昇給を採用しているケースが多いです。たとえば、新卒から30代後半までは毎年一定額昇給し、その後は緩やかになる、といったパターンが一般的です。

ただし、働き方改革や成果主義の浸透により、従来の定期昇給に評価昇給を組み合わせる企業も増えてきています。

5. 実は意外と知られていない「ベースアップ」との違い

昇給と混同されやすいのがベースアップ(ベア)です。ベアは全社員の基本給の水準自体を引き上げる仕組みで、労使交渉によって決まることが多いです。一方、昇給は個人の評価や年齢に応じて決まります。

納得できる昇給制度を実現する8つのアクション

  1. 自社の昇給制度を理解する
    理由:制度が見えないと不満の原因になる。
    方法:就業規則や給与規定を確認し、人事担当者に聞く。
    効果:ルールが明確になり、納得感が高まる。
  2. 評価基準の内容を把握する
    理由:評価と昇給が結びついているため。
    方法:評価シートやフィードバックを受け取る際に、評価軸を確認する。
    効果:改善点が見え、次回の評価に活かせる。
  3. スキルアップを意識する
    理由:能力昇給や評価昇給で反映されやすいため。
    方法:資格取得やセミナー受講などでスキルを磨く。
    効果:市場価値が上がり、昇給につながる。
  4. 上司と定期的に面談する
    理由:評価や昇給の基準がすり合わされるため。
    方法:半年ごとなど定期的に目標設定や進捗を共有する。
    効果:評価がスムーズに反映されやすくなる。
  5. 他社の昇給制度を調べる
    理由:自社の制度が妥当か確認できるため。
    方法:同業他社の求人票や労働組合の情報をチェックする。
    効果:自社制度への理解や交渉材料になる。
  6. 自分の業績を見える化する
    理由:評価者が把握しやすくなるため。
    方法:月次報告書や成果レポートをまとめ、共有する。
    効果:評価時のアピール材料になる。
  7. 業績が悪い年でもスキルを積む
    理由:業績連動型昇給がなくても次回に活かせるため。
    方法:自己研鑽や業務改善に取り組む。
    効果:業績回復時の昇給にプラスになる。
  8. 労使協議の場に参加する
    理由:ベアや昇給制度改善の声を届ける機会になるため。
    方法:労働組合に加入し、協議の場に参加する。
    効果:制度改善に貢献できる。

Q&A:昇給制度に関する疑問を解決!

Q. 昇給がゼロの場合、理由を聞いてもいい?

A. もちろん可能です。フィードバックを受け、どこを改善すべきかを確認しましょう。納得できない場合は説明を求めることが大切です。

Q. 昇給がない年でも転職しない方がいい?

A. 一概には言えませんが、他社の昇給制度や待遇と比較し、キャリアプランを考えましょう。スキルアップできる環境なら続ける価値はあります。

Q. 業績が悪い年は昇給なしが当然?

A. 業績連動型の企業ではその傾向がありますが、定期昇給を保証している企業もあります。自社の制度を確認しましょう。

Q. 評価制度が不透明なら改善を求められる?

A. はい、労働組合や人事担当者に改善を提案できます。透明性のある制度づくりは企業にもメリットがあります。

まとめ:昇給制度を理解し、自分のキャリアに活かそう!

この記事では、昇給制度の種類や仕組み、納得感を高めるための方法について解説しました。

  • 昇給制度には定期昇給、評価昇給、能力昇給などがある
  • 制度の透明性や評価基準を理解することが納得感につながる
  • スキルアップや自己アピールが昇給への近道

自社の制度をよく理解し、キャリアアップにつながる行動を積み重ねましょう。疑問があれば、遠慮せずに周囲と対話することが、より良い働き方への第一歩です。

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