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特定技能の在留資格更新は可能?申請の全手順と失敗しないための注意点5選
特定技能外国人を雇用している企業にとって、「特定技能在留資格更新」は避けて通れない重要な手続きです。特に特定技能1号の場合、在留期間が最長でも1年ごとの更新となるため、頻繁な手続きが必要となります。「更新を忘れてオーバーステイになってしまった」「書類不備で不許可になった」という事態は、企業のコンプライアンス上、絶対に避けなければなりません。
本記事では、特定技能の在留資格更新における正確なルール、申請の具体的な流れ、そして不許可を回避するための重要ポイントを、専門家である社会保険労務士法人の視点から徹底解説します。更新申請をスムーズに進め、貴重な外国人材に長く活躍してもらうための「完全ガイド」としてご活用ください。
特定技能の在留資格更新は可能?基本的な条件と期間を解説
結論から申し上げますと、特定技能の在留資格は更新が可能です。しかし、特定技能1号と2号では更新のルールや上限期間が大きく異なります。まずは自社の外国人材がどのパターンに当てはまるのか、基本的な条件を整理しましょう。
特定技能1号と2号で異なる在留期間の上限
特定技能制度には、以下の通り在留期間の上限に関する厳格なルールが存在します。
- 特定技能1号:通算で最大5年まで。在留期間は「1年」「6か月」「4か月」のいずれかが付与され、その都度更新が必要です。
- 特定技能2号:在留期間の上限はありません(更新し続けることで永住も視野に入ります)。在留期間は「3年」「1年」「6か月」のいずれかが付与されます。
特に注意が必要なのは特定技能1号です。どんなに優秀な人材であっても、現在の制度上は通算5年を超えて特定技能1号として在留資格を更新することはできません。5年を迎える前に、特定技能2号への移行や他の就労ビザへの変更を検討する必要があります。
更新申請はいつからできる?
在留期間更新許可申請は、原則として在留期間満了日の3か月前から受け付けられます。特定技能の更新審査には、通常2週間から1か月程度、場合によってはそれ以上の期間を要することがあります。在留期限ギリギリに申請すると、追加書類の指示に対応できず期間満了を迎えてしまうリスクがあるため、余裕を持って3か月前には準備を開始することを強く推奨します。
特定技能の更新申請に必要な要件とは?成功に導く準備のポイント
特定技能在留資格更新を成功させるためには、単に書類を揃えるだけでなく、日頃の労務管理が適正に行われていることが大前提となります。入管庁は更新審査において、以下の要件を厳しくチェックします。
公的義務の履行状況が最重要
最も重要な要件は、納税義務や社会保険料の納付義務が適正に履行されていることです。これは外国人本人だけでなく、雇用主である企業側(特定技能所属機関)も同様です。住民税、国民健康保険税、国民年金などの未納や滞納がある場合、更新は原則として不許可となります。もし未納がある場合は、申請前に全額納付し、領収証書を添付して反省文(理由書)を提出するなどの対応が不可欠です。
雇用条件と賃金水準の維持
更新時においても、「日本人と同等以上の報酬額」という要件を満たしている必要があります。昇給や手当の変更があった場合は、雇用条件書を最新の状態にし、その合理性を説明できなければなりません。また、定期昇給が日本人従業員に行われている場合、特定技能外国人にも同様の措置が取られているかが確認されます。
特定技能在留資格更新申請の具体的な流れと提出書類リスト
ここでは、実務担当者が押さえておくべき申請のフローと、必要となる膨大な書類について解説します。特定技能更新は、新規申請と同等レベルの書類量が求められるため、計画的な準備が必要です。
更新申請のステップ
申請から許可までの一般的な流れは以下の通りです。
- STEP1 必要書類の収集:外国人本人と企業側それぞれの書類を集めます(申請の2〜3か月前)。
- STEP2 申請書の作成:入管庁のHPから最新の様式をダウンロードして作成します。
- STEP3 管轄の出入国在留管理局へ申請:窓口持参またはオンラインで申請します。
- STEP4 審査・通知:審査期間を経て、許可通知(ハガキやメール)が届きます。
- STEP5 新しい在留カードの受領:パスポートと古い在留カードを持参し、新しいカードを受け取ります。
主な提出書類リスト
特定技能在留資格更新には、主に以下の書類が必要です。分野によって追加書類があるため、必ず最新の手引きを確認してください。
- 在留期間更新許可申請書
- 写真(縦4cm×横3cm)
- パスポート及び在留カード(提示のみ)
- 外国人本人の課税証明書及び納税証明書(直近1年分)
- 給与所得の源泉徴収票の写し
- 国民健康保険料・国民年金保険料の納付証明書(該当する場合)
- 特定技能外国人の報酬に関する説明書
- 雇用契約書及び雇用条件書の写し
- 受入れ機関の概要書・役員の住民票(変更がある場合)
- 定期届出が履行されていることの確認書類
【厳選】特定技能の更新で不許可になる!陥りがちな失敗事例と回避策5選
特定技能在留資格更新において、多くの企業が直面するトラブルや不許可事例を分析しました。これらは知っていれば防げるミスばかりです。
1. 本人の税金・社会保険料の滞納
最も多い不許可理由の一つです。特に、給与から天引き(特別徴収)されておらず、本人が自分で納付(普通徴収)しているケースで多発します。「コンビニ払いの用紙を無くして払い忘れていた」という事例は後を絶ちません。回避策として、可能な限り給与天引きに切り替えるか、企業が納付状況を毎月確認する仕組みを導入しましょう。
2. 随時届出・定期届出の提出漏れ
特定技能所属機関には、四半期ごとの「定期届出」や、雇用条件変更時の「随時届出」が義務付けられています。これらを怠っていると、更新申請時に「入管法違反」とみなされ、不許可になる可能性が高まります。過去の未提出分がある場合は、速やかに提出し、遅延理由書を添えて誠意を見せることが重要です。
3. 日本人と同等以上の報酬要件の不適合
更新時に提出する賃金台帳や課税証明書から、「雇用契約書通りの賃金が支払われていない」あるいは「同じ業務に従事する日本人より賃金が低い」と判断されると不許可になります。残業代の計算ミスや、不当な控除がないか、社労士によるチェックを受けることをお勧めします。
4. 支援計画の実施状況等の不備
特定技能1号の場合、支援計画(生活オリエンテーションや相談対応など)が計画通り実施されているかが問われます。支援を登録支援機関に委託している場合は問題になりにくいですが、自社支援の場合、支援実施記録(定期面談記録など)の不備が致命傷になることがあります。
5. 最新の申請書式を使用していない
入管庁の申請書式は頻繁に改定されます。古い様式で作成した書類は受理されないか、書き直しを命じられます。必ず申請の直前に公式サイトから最新版をダウンロードしてください。
更新申請が不許可になった場合の対処法と再申請のポイント
万が一、特定技能在留資格更新が不許可になってしまった場合でも、すぐに諦める必要はありません。冷静な対処が企業の信頼と外国人の生活を守ります。
まずは入管で不許可理由を聴取する
不許可の通知が届いたら、外国人本人と一緒に管轄の入管へ行き、審査官から具体的な不許可理由を聞き出します。この際、可能な限り行政書士や弁護士などの専門家を同行させ、法的な観点から理由を正確に把握することが再申請への第一歩です。
再申請か、出国準備か
不許可理由が「書類の記載ミス」や「一時的な未納(現在は完納)」など、修正可能なものであれば、速やかに再申請を行います。一方で、リカバリーが不可能な理由(重大な素行不良など)の場合は、「特定活動(出国準備)」への在留資格変更を行い、帰国の準備を進めることになります。
特定技能外国人を継続雇用するために企業が果たすべき役割と支援
特定技能在留資格更新は、単なる事務手続きではありません。企業が外国人を適切に受け入れ、育成しているかを国が確認する機会でもあります。
企業は更新手続きを通じて、外国人材との信頼関係を再確認すべきです。特に特定技能2号への移行を見据えている場合、長期的なキャリアプランを提示し、日本語学習や資格取得を支援することが、人材の定着に直結します。また、更新手続きの負担を減らすために、専門知識を持つ行政書士や登録支援機関と連携し、常に法令を遵守した体制を整えておくことが、企業の安定的な成長につながります。
特定技能雇用に関する詳しい情報はこちらのブログ一覧もご参照ください。
特定技能の更新に関するまとめ
特定技能在留資格更新は、通算5年という上限(1号の場合)や厳格な要件があるため、計画的な管理が不可欠です。本記事で解説した「税金・保険料の納付確認」「届出の徹底」「日本人同等以上の処遇」といったポイントを押さえ、3か月前から余裕を持って準備を進めてください。適切な更新手続きは、外国人材が安心して働ける環境作りの第一歩であり、企業のコンプライアンス遵守を示す重要な証明となります。
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