新着情報
給料歩合制とは?メリット・デメリットと適職を解説
給料体系は、働く上で非常に重要な要素です。
特に、転職活動中であれば、より自分に合った給与形態を選択したいと考えるでしょう。
収入の安定性、キャリアプラン、そして日々のモチベーションにも大きく関わってくる給与制度について、今回は「歩合制」に焦点を当てて考えてみましょう。
歩合制には、大きく分けて2つの種類があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
労働基準法との関連性も踏まえながら、詳しく見ていきましょう。
給料の歩合制とは
歩合制の定義と種類
歩合制とは、個人の業績や成果に応じて給与が支払われる制度です。
成果が収入に直結するため、モチベーション向上に繋がる反面、収入の安定性に欠けるという側面も持ち合わせています。
大きく分けて「完全歩合制」と「固定給+歩合制」の2種類があります。
完全歩合制の特徴
完全歩合制、またはフルコミッション制と呼ばれるこの制度では、給与は成果に完全に依存します。
成果がなければ収入はゼロとなるリスクを伴いますが、高い成果を上げれば高い収入を得ることも可能です。
労働基準法上、雇用契約ではなく業務委託契約でしか適用できません。
個人事業主やフリーランスが採用されるケースが多いです。
固定給+歩合制の特徴
固定給+歩合制は、一定の固定給に加え、成果に応じて歩合給が支払われる制度です。
完全歩合制と異なり、最低限の収入が保証されるため、収入の不安定さを軽減できます。
正社員や契約社員など、雇用契約を結ぶ従業員に広く適用されています。
固定給の割合と歩合給の割合は、企業によって大きく異なります。
歩合制のメリット・デメリット
1:歩合制のメリット
・成果が収入に反映されるため、モチベーション高く仕事に取り組める。
・年齢や社歴に関係なく、能力次第で高収入を得られる可能性がある。
・成果を上げるための工夫や努力を促し、生産性向上に繋がる。
2:歩合制のデメリット
・収入が不安定で、成果が伴わない月は生活に不安を感じる可能性がある。
・成果主義により、競争が激化し、職場環境が悪化する可能性がある。
・成果にばかり目が行きがちで、ワークライフバランスを崩しやすい。
3:労働基準法と最低賃金
労働基準法では、歩合制であっても最低賃金の保証が義務付けられています。
具体的には、平均賃金の60%以上、または都道府県が定める最低賃金以上の金額が保証されます。
ただし、これは「固定給+歩合制」の場合であり、完全歩合制には適用されません。
4:適した職種と注意点
歩合制は、営業職、販売職、ドライバー職、MR、美容師など、個人の成果が明確に数値化できる職種に多く導入されています。
しかし、収入の不安定性や労働時間の長時間化といったリスクも理解した上で選択することが重要です。
まとめ
歩合制は、成果と収入が直結する魅力的な給与形態ですが、収入の不安定性というリスクも伴います。
完全歩合制と固定給+歩合制の2種類があり、それぞれに適した職種や労働条件が異なります。
転職活動においては、自身のスキルやキャリアプラン、リスク許容度などを考慮し、慎重に検討することが重要です。
労働基準法に基づく最低賃金保証についても理解を深め、自分に合った働き方を選択しましょう。
特に、完全歩合制を選択する際は、業務委託契約の内容を十分に確認し、必要な経費やリスクを考慮することが大切です。
固定給+歩合制の場合でも、固定給の割合や歩合の計算方法などを確認し、将来的な収入の見込みを正確に把握するようにしましょう。
大阪なんば駅徒歩1分
給与計算からIPO・M&Aに向けた労務監査まで
【全国対応】社会保険労務士法人 渡辺事務所