「うつ病でも働きながら障害年金はもらえる?」誤解と真実を徹底解説
「うつ病で苦しいけど、生活のために少し働いている…」「働いているだけで障害年金はもらえないの?」「無理してバイトしてるだけなのに、“就労中”と見なされて不支給になったら怖い…」——このような悩みを抱えている方は少なくありません。
うつ病は、症状の波が大きく、外見からでは分かりづらいため、制度の申請時に誤解されやすい疾患のひとつです。
特に「働いている=健康」と見なされてしまうことを心配し、障害年金の申請をためらっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には「うつ病で働きながら障害年金を受給している方」は少なくありません。制度上も、就労の有無はあくまで「判断要素の一部」であり、「支給不可の絶対条件」ではありません。
この記事では、「うつ病で働きながら障害年金をもらえるのか?」というテーマについて、制度の仕組み、誤解されやすいポイント、支給例、申請のコツ、注意点までを詳しく解説します。正しい知識を得ることで、あなたの不安が少しでも軽くなることを願っています。
うつ病で働きながら障害年金を受給できる理由と制度の実際
「働いている=障害年金はもらえない」という考え方は、実は誤解です。特にうつ病のような精神疾患の場合は、「働いている」という表面的な事実だけでは判断されません。重要なのは、「どのような支援や制限がなければ働けないか」「日常生活にどの程度の困難があるか」という点です。
障害年金の等級認定では、次のような基準が設けられています。
- 2級:日常生活に著しい支障があり、常時の援助が必要な状態
- 3級:労働が著しく制限される状態
つまり、たとえ短時間でも働いていても、援助なしでは生活や就労が成り立たない場合は、2級や3級に該当する可能性があるということです。
たとえば、Aさん(30代・男性)はうつ病のため、週3日だけ午前中にアルバイト勤務をしています。通院・服薬を続けながら、体調が不安定な日は欠勤や早退が必要で、家事や金銭管理は家族のサポートがなければできません。
このような「何とか働いているが、自立には大きな支援が必要な状態」は、障害年金の支給対象に該当する可能性が高いです。
就労=健康ではない。審査の見方は“実態重視”
うつ病などの精神疾患に対する年金の審査は、次のポイントを総合的に判断します。
- 就労の頻度・内容・時間・職場の配慮の有無
- 日常生活で必要な支援(家族の援助、福祉サービス等)
- 症状の波や継続性、通院状況
審査側は、「その働き方は“就労できている”と言えるのか?」「安定して継続できる状態か?」を確認します。
よって、働いていても支援が必要であったり、就労が断続的・条件付きの場合は、「労働能力に制限がある」と判断され、支給につながることがあります。
「働いてる人でも年金受給中」な現実
厚生労働省の統計でも、障害年金の受給者の中に「軽度の就労をしている人」が一定数含まれています。特にうつ病の場合、就労移行支援事業所やB型作業所などを利用しながら年金を受給している方も多くいます。
これは、制度としても「就労を否定せず、むしろ自立支援としての就労を認める」という方針に変化してきていることを示しています。
うつ病で働きながら障害年金を受け取るための8つのアクション
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1. 就労内容と勤務条件を記録する
勤務時間、仕事内容、欠勤状況、職場の配慮などを日々記録しましょう。「どのような支援がなければ働けないか」が申請時の重要なポイントになります。 -
2. 主治医に働いている状況を正直に伝える
医師が書く診断書に「働いている」という事実だけが反映されてしまうと不利になることも。配慮の内容や体調の波も含めて、丁寧に伝えましょう。 -
3. 体調日誌をつける
「調子が悪くて寝込んだ日」「働けず欠勤した日」「家事ができなかった日」などを記録することで、生活への支障が伝わりやすくなります。 -
4. 日常生活の援助内容を整理する
食事の準備、掃除、買い物、金銭管理など、家族や支援者の助けがなければできないことをリストアップし、申立書に反映させましょう。 -
5. 支援事業所や職場からの意見書を活用する
支援付き就労をしている場合、就労継続支援の記録や職場からの意見書が有効な資料になります。書式がなければ社労士に相談しましょう。 -
6. 診断書の様式を確認する
障害年金用の診断書(様式120号)は、生活能力の区分や就労可否を細かく問われます。主治医に必要項目の記入を依頼し、抜けや誤解がないか確認しましょう。 -
7. 無理に“無職”と偽らない
嘘の申告は不支給や返還請求の原因になります。就労事実は正確に伝えつつ、「支援なしでは継続が難しい」など実態を明確にしましょう。 -
8. 社労士に申請をサポートしてもらう
精神疾患と就労を両立しながらの申請は難易度が高め。専門の社労士なら、適切な表現・必要書類・診断書のチェックなどをサポートしてくれます。
Q&A|うつ病・働きながらの障害年金に関するよくある疑問
Q. 週3日のアルバイトをしていても、年金はもらえる?
A. 可能性は十分あります。勤務時間や仕事内容、支援の有無によって判断されます。職場で配慮が必要で、生活にも支障があれば、2級や3級の可能性があります。
Q. 医師に「就労可能」と書かれたら終わりですか?
A. いいえ。その記述だけで決まるわけではありません。「就労可能」でも、制限付きや支援下での就労であれば、等級に該当する可能性があります。
Q. うつ病で障害年金を受けながら働いている人って本当にいるの?
A. はい、多くいます。精神疾患で障害年金を受給しながら、就労支援の下でパートや軽作業をしている人は全国に多数います。制度上もそれは認められています。
Q. 一度不支給になったら、もうもらえない?
A. いいえ。症状が悪化したり、資料の改善があれば再申請や審査請求が可能です。諦めずに専門家に相談し、適切な手続きを行いましょう。
まとめ|うつ病で働いていても障害年金はあきらめなくていい
うつ病を抱えながら働くことは、とても大きな努力と勇気が必要です。そんな中で「働いているから障害年金はもらえない」と誤解して申請をあきらめるのは、とてももったいないことです。
重要なのは、「どれだけ困難の中で生活・就労しているか」「支援なしでは成り立たない状態か」を正しく伝えることです。
あなたの状況に合った制度支援を受けるためにも、今一度、申請の準備を見直し、必要があれば専門家の手を借りながら進めていきましょう。支援は、努力を続けるあなたを支えるためにあります。