こんにちは。HR BrEdge社会保険労務士法人代表、特定社会保険労務士の渡辺俊一(わたなべとしかず)です。

「働けないのに、障害年金がもらえないなんて」
「申請したけれど不支給の通知が届いてしまった」
「自分は、家族は、そもそも対象外なのだろうか」

体調がすぐれない中で、複雑な制度と向き合うのは本当につらいことだと思います。ましてや一度「もらえない」と言われてしまうと、もう道はないのだと感じてしまいますよね。

でも、少しだけ聞いてください。「もらえない」とされた方の中には、実は要件を満たしていた方、伝え方を変えれば結果が変わった方、そして再申請で受給に至った方がたくさんいらっしゃいます。

この記事では、障害年金がもらえない人にはどんな原因があるのか、そして「もらえないと思い込んでいるだけで、実は対象かもしれない」ケースを、障害年金を専門とする社労士の立場から整理します。一人で結論を出してしまう前に、確認してほしいことをお伝えします。

【はじめに】「もらえない」と諦める前に知ってほしいこと

まず、あなたに知っておいてほしいことがあります。障害年金の不支給は、決して珍しいことではありません。

障害年金がもらえない人の早わかり(3つの要件・7つの原因・実は対象のケース・諦めない選択肢)

報道によると、2024年度に障害年金の申請で不支給と判定された方は約3万人にのぼり、前年度の2倍以上に増えたとされています。審査を受けたおよそ6人に1人が不支給という計算です(共同通信の独自報道による)。

この背景について、報道では、審査の判定基準そのものが変わったわけではなく、担当部署の運用が厳しくなったのではないかという指摘が伝えられています。つまり、同じ状態でも申請する時期によって結果が左右されかねない、ということです。

つまり、あなたが不支給になったとしても、それはあなた一人の問題ではないということです。制度の複雑さや、伝え方のわずかな違いで、結果が左右されてしまう。それが障害年金の難しいところなのです。

だからこそ、「もらえない」で立ち止まらないでください。原因が分かれば、次に打てる手が見えてきます。この記事では、次のことをお伝えします。

障害年金がもらえない7つの原因。もらえないと誤解されやすい5つのケース。そして、不支給だった方が受給に至った実際の例と、諦めなかったときにできることです。

障害年金がもらえない人の前提|受給に必要な3つの要件

原因を見ていく前に、そもそも障害年金がどういう条件で支給されるのかを、やさしく整理しておきます。ここがぶれると、あとの話がすべてずれてしまうので、少しだけお付き合いください。

障害年金には、次の3つの要件があります。この3つをすべて満たす必要があります。

1. 初診日要件

初診日(しょしんび)とは、その病気やケガではじめて医師の診察を受けた日のことです。うつ病なら、最初に心療内科や精神科にかかった日ですね。

この初診日に、国民年金や厚生年金などの公的年金に加入していたか、あるいは20歳前だったかによって、受け取れる年金の種類が変わります。初診日は障害年金のすべての出発点になるので、とても大切です。

2. 保険料納付要件

保険料納付要件——簡単にいえば「これまで年金保険料をきちんと納めてきたか」という条件です。次のどちらかを満たしていれば大丈夫です。

原則:初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間のうち、3分の2以上の期間について、保険料を納めているか、免除を受けていること。

特例:初診日に65歳未満であれば、初診日のある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。

「未納があるからもう無理だ」と思っている方もいますが、直近1年間に未納がなければ特例で満たせることもあります。過去にさかのぼって全部払っていなくても、道が残っている場合があるのです。3つの要件の詳しい確認方法は障害年金の3つの受給要件にまとめています。(要件の内容は2026年7月時点。出典: 日本年金機構「障害年金」)

3. 障害状態要件

障害認定日という基準日に、障害の状態が国の定める等級に該当していることが必要です。障害認定日とは、原則として初診日から1年6か月を経過した日(その前に症状が固定した場合はその日)を指します。

等級については、あとの章で「日常生活ではどうなるか」という視点でくわしく説明します。ここでは「障害の重さが基準に届いているか」が3つ目の関門なのだと覚えておいてください。

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
ご相談の中で一番多い誤解が、「保険料さえ納めていればもらえる」というものです。実は納付要件と障害状態要件は別の関門で、両方そろって初めて受給に近づきます。逆に、納付要件で引っかかっていると思っていた方が、特例で満たせていたケースもよくあります。思い込みで諦めるのが一番もったいないんです。

障害年金がもらえない人の7つの原因

それでは本題です。障害年金がもらえない、あるいは不支給になる原因は、大きく7つに整理できます。それぞれについて、「まだ手が残っている場合」もあわせてお伝えします。

障害年金がもらえない7つの原因(納付要件・初診日・障害状態・対象外の傷病・書類不備・所得制限・更新不該当)

原因1:保険料納付要件を満たしていない

初診日の時点で、前述の納付要件(原則または特例)を満たしていないケースです。未納期間が多いと、この段階でつまずきます。

ただし、免除や猶予の手続きをしていた期間は「未納」とは扱われません。学生納付特例を使っていた時期などが該当します。加入記録を一度きちんと整理すると、思っていたより納付要件を満たしていた、ということもあります。

原因2:初診日を証明できない

初診日がいつなのかを、書類で証明できないケースです。最初にかかった病院のカルテが廃棄されていたり、病院そのものが廃院していたりすると、証明が難しくなります。

ですが、初診日を示す資料はカルテだけではありません。健康保険の受診履歴、お薬手帳、診察券、紹介状、当時の診療明細なども手がかりになります。初診日の証明については初診日が証明できないときの対処法でくわしく解説しています。

原因3:障害の状態が基準に届かないと判断された

診断書の内容から、障害の程度が等級に達していないと判断されるケースです。実際の生活はとても大変なのに、診断書には軽く書かれてしまう、ということが起こります。

これは、通院時に「大丈夫です」とつい答えてしまったり、短い診察時間の中で生活の困りごとが伝わっていなかったりすることが影響します。診察室では気を張って普段より受け答えができてしまう、という方も少なくありません。

特に精神疾患の場合、症状は日によって波があります。調子のよい日の様子だけが診断書に反映されると、実態より軽く見えてしまいます。だからこそ、普段の生活で本当はどれだけ困っているのかが、正確に伝わっているかが、この原因を左右します。ここは伝え方の工夫で変わる余地が大きい部分です。

原因4:対象外の傷病と判断された

障害年金の対象となる傷病は、実はとても幅広いものです。うつ病や統合失調症、双極性障害などの精神疾患、発達障害、知的障害はもちろん、がん、糖尿病、心疾患、腎疾患、脳血管障害の後遺症など、内部疾患や身体の障害も対象になります。

一方で、原則として対象になりにくいとされる傷病もあります。ただし、そうした傷病でも、併発している別の症状や、日常生活への支障の程度によっては、認定につながることがあります。「この病気は対象外だ」とご自身で決めてしまう前に、一度確認することをおすすめします。

原因5:申請書類に不備や矛盾がある

診断書と、自分で書く病歴・就労状況等申立書(発病から現在までの経過を記す書類)の内容が食い違っていると、審査でマイナスに働くことがあります。書類全体で一貫したストーリーになっているかが問われます。不支給になる原因をより細かく知りたい方は不支給になる9つの理由と回避策もあわせてご覧ください。

原因6:所得が制限を超えている(20歳前傷病の場合)

20歳になる前に初診日がある傷病で受け取る障害基礎年金には、本人の所得による制限があります。前年の所得が一定額を超えると、年金の全額または半額が支給停止になります。ただしこれは20歳前傷病の場合の話で、すべての人に所得制限があるわけではありません。(2026年7月時点)

原因7:更新のときに「軽くなった」と判断された

いったん受給できても、更新のタイミングで障害の状態が改善したと判断されると、支給が止まったり等級が下がったりすることがあります。更新は、そのときの診断書で改めて審査されるためです。

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
7つの原因のうち、初診日と納付要件は「事実」なのでひっくり返すのは簡単ではありません。でも、障害の状態や書類の不備は、伝え方や資料の整え方で変わる余地があります。ご相談を受けていて手応えを感じるのは、この「伝え方」の部分なんです。

「もらえない」と誤解している人へ|実は対象かもしれない5つのケース

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。ご相談の中には、「自分は対象外だ」と思い込んでいたけれど、実際には受給の可能性があった方が少なくありません。

障害年金をもらえないと誤解しがちな5つのケースと実際の判断基準の比較

ケース1:働いているから、もらえないと思っている

「仕事をしている=障害年金はもらえない」と思っている方はとても多いです。しかし、これは必ずしも正しくありません。

年金の審査で見られるのは「働いているかどうか」だけではなく、「日常生活や労働にどれだけ支障があるか」です。障害者雇用や短時間勤務、周囲の配慮を受けながら働いている場合など、就労していても受給できることがあります。働きながらの受給については働きながら障害年金を受給する方法でくわしく説明しています。

ケース2:障害者手帳を持っていないから、もらえないと思っている

障害者手帳と障害年金は、別の制度です。手帳がなくても障害年金は申請できますし、逆に手帳を持っていても障害年金の等級とは判断基準が異なります。手帳の有無で諦める必要はありません。

ケース3:診断書に「軽い」と書かれたから、もらえないと思っている

診断書の内容が実際の状態より軽く見えてしまうことは、残念ながらよくあります。ですが、これは通院時の伝え方や、診断書を書く前の準備で変わることがあります。日常生活の困りごとを具体的に医師へ伝えることで、実態に沿った診断書になる可能性があります。

ケース4:初診の病院がもうないから、もらえないと思っている

初診の病院が廃院していたり、カルテが処分されていたりしても、それだけで諦めるのは早いです。前述のとおり、初診日を示す資料はほかにもあります。証明の要件も過去に緩和されており、以前は難しかったケースでも道が開けることがあります。

ケース5:過去に不支給だったから、もう無理だと思っている

一度不支給になっても、それで終わりではありません。審査請求という不服申立ての制度がありますし、新しい資料をそろえて再申請することもできます。実際に、再チャレンジで受給に至った方は大勢いらっしゃいます。次の章で、その実際の例をご紹介します。

等級のイメージ|「日常生活ではどうなるか」で理解する

障害の状態が基準に届いているかどうか、といっても、等級の数字だけではイメージしづらいですよね。ここでは、国が示している「日常生活や労働の状態」で、1級・2級・3級をかみ砕いてみます。ごく大づかみにいえば、3級は就労に制限のある方、2級は日常生活に支援が必要な方、1級は常時支援が必要な方です。

障害年金の等級(1級・2級・3級)を日常生活と労働の状態で示した表

1級は、障害のため、他人の介助を受けなければ日常生活のことをほとんど行うことができない程度の状態です。病院であれば活動範囲がおおむねベッドの周辺に、家庭であればおおむね就床している部屋の中に限られるような状態が目安です。

2級は、日常生活が著しい制限を受ける、または日常生活に著しい制限を加える必要がある程度の状態です。必ずしも常に他人の介助を必要とするわけではありませんが、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができない程度とされています。例えば、活動範囲がおおむね病棟内または家屋内に限られるような状態が目安です。

3級は、障害厚生年金にのみ設けられている等級で、原則として、労働が著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加える必要がある程度の状態です。日常生活には大きな支障がなくても、働くうえで大きな制限がある場合に該当することがあります。なお、傷病が治っていない場合には、労働が制限を受ける、または労働に制限を加える必要がある程度の状態も、3級に該当することがあります。

なお、傷病が治ったうえで、労働が制限を受ける、または労働に制限を加える必要がある程度の状態にあたる場合は、障害年金ではなく、障害厚生年金の「障害手当金」という一時金の対象になることがあります。

ここで大切なのは、障害等級は「働いているか、働いていないか」だけで一律に決まるものではない、という点です。傷病ごとの障害認定基準に基づき、検査結果、症状、治療経過、日常生活や労働上の制限などを踏まえて判断されます。

そのため、診断書を中心に、病歴・就労状況等申立書などにも、実際の生活上・就労上の支障を具体的かつ整合的に記載することが重要です。

(等級の一般的な状態は、日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」および「障害年金ガイド 令和8年度版」に基づく。2026年8月確認)

不支給だったけれど受給できた3つの事例

「もらえない」と言われた方が、その後どうなったのか。実際に当法人がお手伝いし、受給に至った例をご紹介します。いずれも、はじめは不支給や却下だった方々です。

なお、これからご紹介するのはあくまでその方の場合の結果です。障害年金は3つの要件を満たして初めて受給に至るものであり、同じような状況であっても同じ結果を保証するものではありません。その前提でお読みください。

統合失調症:2回の不支給を経て2級に

20代の男性で、大学在学中に発症し、就労経験がないまま療養されていた方です。ご家族の協力で2回ご自身で申請されましたが、いずれも不支給という結果でした。

知人を通じて社労士という存在を知り、ご相談にいらっしゃいました。あらためて状況を整理し、日常生活の実態が正しく伝わる形で申請を組み立て直したところ、障害基礎年金2級が認められ、次回更新までに約117万円を受給されました。くわしくは統合失調症で2級を受給した事例をご覧ください。

強迫性障害:却下から一転、2級に

就労継続支援施設に通う20代の男性で、「以前に自分で請求したが却下された」とご相談に来られました。前回の書類を拝見すると、初診日の証明が不十分だったことが却下の理由と推定されました。

初診日の証明要件はその後に緩和されており、その点を踏まえて資料を整え直した結果、障害基礎年金2級が認められ、約120万円を受給されました。強迫性障害で2級を受給した事例もあわせてご覧ください。

うつ病:廃院・カルテなしの状況から2級に

30代の女性で、うつ病により仕事を続けられなくなった方です。初診の病院が廃院しており、カルテも残っていないため「受診状況等証明書」が取れず、どうすればよいか分からないとご主人が相談に来られました。

カルテがない場合の代わりの証明方法を用いて初診日を裏づけ、申請を進めた結果、障害厚生年金2級が認められ、約252万円を受給されました。うつ病で2級を受給した事例もご参照ください。

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
3つのケースに共通するのは、「一度もらえなかった」という点です。でも、原因を一つひとつ確かめて、伝え方や資料を整え直すことで結果が変わりました。もちろん全員がこうなるわけではありません。ただ、不支給の通知だけを見て諦めてしまうのは、あまりにもったいない。そう感じています。

もらえなかったときにできること|審査請求と再申請

実際に不支給の通知が届いてしまったとき、取れる道は一つではありません。順番に整理します。

障害年金が不支給になったあとの選択肢の流れ(通知確認・原因特定・審査請求・再申請・専門家相談)

まず、不支給決定通知書の内容を確認する

通知書には、なぜ不支給になったのかの理由が書かれています。納付要件なのか、障害の状態なのか、初診日なのか。原因によって次に取るべき手が変わるので、まずここを落ち着いて確認しましょう。

審査請求(不服申立て)

決定に納得できないときは、審査請求ができます。決定があったことを知った日の翌日から3か月以内に、社会保険審査官に対して行います。

さらにその結果にも不服があるときは、再審査請求という制度があります。こちらは決定書の謄本が送られた日の翌日から2か月以内に、社会保険審査会に対して行います。(出典: 日本年金機構「年金の決定に不服があるとき(審査請求)」/2026年7月時点)

期限が決まっているので、不支給通知が届いたら早めに動くことが大切です。手続きの進め方は不支給通知が届いたときの再申請・不服申し立てにくわしくまとめています。

再申請という方法もある

審査請求のほかに、新しい診断書や資料をそろえてあらためて申請し直す方法もあります。前回の不支給の原因が書類の不備や伝え方にあった場合は、こちらのほうが道が開けることもあります。

また、障害認定日の時点では軽かったけれど、その後に症状が重くなった場合は、事後重症による請求という方法で、あらためて請求できることもあります。どの方法が向いているかは、不支給の理由によって変わります。

もらえる可能性を高めるために大切な3つのこと

ここまでを踏まえて、申請の結果を少しでも良い方向に近づけるために、大切にしてほしいことを3つお伝えします。

1. 初診日の証明を、早めに固める

初診日はすべての出発点です。時間がたつほどカルテは廃棄されやすくなり、証明が難しくなります。少しでも早く、最初にかかった病院に「受診状況等証明書」を依頼しておくことをおすすめします。

2. 日常生活の困りごとを、記録しておく

入浴、食事、着替え、外出、人との関わり。どんな場面で、どんなふうに困っているのか。日々のエピソードをメモしておくと、申立書を書くときの説得力が変わります。体調のよい日に少しずつで大丈夫です。

3. 医師に、生活の実態を正確に伝える

診断書は医師が書くものですが、その材料になるのは診察室でのあなたの言葉です。「こう書いてほしい」とお願いするのではなく、実際に生活でどう困っているかを、正直に、具体的に伝えること。それが実態に沿った診断書につながります。メモを見せながら伝えるのも良い方法です。

一人で抱え込まないで|相談という選択肢

ここまで読んでくださって、「やることが多すぎて、とても自分にはできない」と感じた方もいらっしゃると思います。それは当然のことです。体調が悪い中で、これだけ複雑な手続きに一人で向き合うのは、本当に大変なことなのですから。

当法人は、障害年金の相談実績が1万6000件以上あります。ご本人が動けないときは、ご家族が代わりにご相談くださっても構いません。実際、この記事でご紹介した事例も、ご家族やご主人からのお問い合わせがきっかけでした。

「もう一度だけ、確かめてみたい」。その気持ちがあれば、まずはお話を聞かせてください。あなたの状況を一緒に整理して、まだ道が残っていないかを確認していきましょう。一人で結論を出してしまう前に、頼れる場所があることを覚えておいてください。

障害年金がもらえない人に関するよくある質問(FAQ)

Q. 保険料をちゃんと納めていたのに、なぜもらえないのですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. 保険料の納付は、あくまで要件の一つなんですよ。それとは別に、障害の状態が等級の基準に届いているか、という関門があります。きちんと納めていても、診断書で障害の程度が基準に達していないと判断されると、不支給になることがあります。逆に言えば、伝え方で結果が変わる余地がある、ということでもありますね。

Q. 働いていると、障害年金はもらえないのですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. 働いているからといって、一律にもらえないわけではありませんよ。見られるのは、日常生活や労働にどれだけ支障があるかです。障害者雇用や短時間勤務、周囲の配慮を受けて働いている場合など、就労していても受給できるケースはあります。あきらめずに、まず状況を確認してみてくださいね。

Q. 一度不支給になりました。もう再申請はできないのでしょうか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. できますよ。決定に不服があれば3か月以内に審査請求ができますし、新しい資料をそろえて申請し直すこともできます。この記事でご紹介した方々も、はじめは不支給や却下でした。一度の結果で終わりではありませんので、原因を確かめるところから一緒に始めましょう。

Q. 初診のときの病院がもうありません。それでも申請できますか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. 病院がなくなっていても、諦めるのは早いですよ。初診日を示す資料はカルテ以外にもあります。お薬手帳、診察券、健康保険の受診履歴、紹介状などが手がかりになります。実際に、廃院でカルテがない状況から受給に至った方もいらっしゃいます。まずは手元にある資料を一緒に探してみましょう。

Q. 障害者手帳を持っていませんが、障害年金は申請できますか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. はい、申請できますよ。障害者手帳と障害年金は別々の制度で、手帳がなくても障害年金は請求できます。判断の基準も違うので、「手帳を持っていないから対象外」と思い込む必要はありません。ご自身の状態が要件に当てはまるか、確認するところから始めましょう。

Q. 相談したいのですが、本人は動ける状態ではありません。家族が相談してもいいですか?

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
特定社会保険労務士
渡辺 俊一
A. もちろんです。ご家族からのご相談は、とても多いんですよ。ご本人が体調的に動けないときこそ、ご家族が窓口になってくださって大丈夫です。この記事でご紹介した事例も、ご家族やご主人からのお問い合わせが出発点でした。まずはお気軽にお声がけくださいね。

まとめ|「もらえない」は「まだ手を尽くしていない」かもしれない

障害年金がもらえない人について、原因と、見落とされがちな可能性を整理してきました。最後に、大切なことを振り返ります。

不支給は珍しいことではなく、2024年度には倍増したと報じられています。でも、それはあなた一人の問題ではありません。制度の複雑さや伝え方の違いで、結果が左右されてしまうのが障害年金です。

もらえない原因は大きく7つ。ただし、そのいくつかは、資料の整え方や伝え方で変わる余地があります。そして「働いているから」「手帳がないから」「一度落ちたから」ともらえないと思い込んでいるだけで、実は対象かもしれないケースもあります。

この記事でご紹介した3つの事例は、いずれも一度は不支給や却下だった方々です。原因を確かめ、伝え方を整え直すことで、道が開けました。もちろん結果を約束することはできませんが、通知の一枚だけで諦めてしまうのは、あまりにもったいないのです。

体調がつらい中で、ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。もし「もう一度確かめたい」という気持ちが少しでもあれば、どうか一人で抱え込まないでください。あなたの不安に寄り添い、まだ残っている道がないかを、私たちが一緒に探します。まずはお気軽に無料相談をご利用ください。

この記事の執筆者

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表 特定社会保険労務士 渡辺俊一
渡辺 俊一
(わたなべ としかず)

HR BrEdge社会保険労務士法人 代表
特定社会保険労務士/第1種衛生管理者

1977年兵庫県神戸市生まれ。関西学院大学法学部法律学科卒業後、日本マクドナルド株式会社に入社。2005年社会保険労務士試験に合格し、2007年に渡辺社会保険労務士事務所を開設。2016年法人化し、2025年5月に「HR BrEdge社会保険労務士法人」へ社名変更。

障害年金の相談実績は1万6000件以上。WEB・LINEにて全国対応し、難案件や他事務所で断られた案件も積極的に受け入れている。医療機関・福祉機関との連携ネットワークを構築し、体調のすぐれない依頼者やそのご家族の負担を最小限にする申請支援を実践している。

著書『頂点をめざす!~経営者のパートナーとして歩む社労士の物語~』はAmazon「社会保険労務士の資格・検定」部門で1位を獲得。

【所属】全国社会保険労務士連合会/大阪府社会保険労務士会/一般社団法人EO Osaka
【趣味】トライアスロン(アイアンマンレースに挑戦中)
【信条】人生は挑戦だ!まずやる!なんせやる!とことんやる!